乗車中に快適に過ごせるのに欠かせないエアコンですが、異音がしたり嫌なニオイがしたりすると気になるものです。
エアコンが効かないと快適に乗車できないので、修理をする必要があるのか検討することもあるでしょう。そこでこの記事では、車のエアコンから異音が発生した場合の原因や、修理費用の目安をご紹介します。
この記事のポイント
- エアコンの異音はコンプレッサーの故障が多い
- 定期的にエアコンを使うとよい
- メンテナンスを定期的にするのがおすすめ
エアコンから異音がする理由は?

エアコンから異音が発生するのは、コンプレッサーやブロアファンモーターなどの部品が故障している可能性が高いです。
「キュルキュル」や「ブーン」など異音は回転している部品の不具合が疑われる場合もありますし、フィルターなどのつまりが原因となるケースもあるでしょう。異音別の原因や対処方法を紹介します。
異音別の原因と対処
異音 | 部品 | 交換費用 |
---|---|---|
「キュルキュル」 | ブロアファンモーター | 3万円 |
「ウィーン」 | コンプレッサー | 10万円 |
「シュー」 | エアコンガス | 5千円~ |
「ガラガラ」 | フィルターやエバポレーター | 3千円~10万円 |
「シャー」 | ベアリング | 交換部品による |
コンプレッサー
コンプレッサーとは、冷媒を液化させるための圧縮する部品のことです。コンプレッサーがなければ、熱交換ができないためエアコンの効きが悪くなります。経年劣化すると破損して焼き付きを起こしてしまうため、部品から異音が発生します。
コンプレッサーは回転する部品なので故障してしまうと、他の部品の故障を招く可能性もあるので注意しましょう。故障の前兆があると小さな異音から発生することも多いため、早めに交換するのをおすすめします。
コンプレッサーをまったく使わないことも、故障の原因となります。そのため、エアコンを定期的に使っておくのも大切です。
コンプレッサーの交換を行う場合は、おおよそ5万円から10万円の費用が必要です。部品代はもちろんですが、工賃も高くなるため費用が高額になりがちな故障です。
エバポレーター・フィルター
エバポレーターとは、エアコンから冷たい風を送るための部品で結露しやすい部分となります。水分が多いため、ホコリなどのゴミが詰まってくるとカビが発生してしまう可能性が高くなります。
風を常に送る部分なので、異物などが詰まってくると異音も発生しやすくなるでしょう。
カビが生えてくると健康を損なう可能性もあるため、異音が聞こえてきたなら早めに洗浄を行うべきです。
エアコンフィルターも同様に目詰まりを起こすことがあります。もしフィルターにホコリが詰まっているのであれば、掃除機なので掃除できるでしょう。エアコンフィルターはそれほど高くない部品のため定期的に交換しておきます。
フィルターの交換であれば数千円で済みますが、エバポレーターの交換には高額な費用がかかります。エバポレーターの詰まりがあるなら、簡易的な洗浄や高圧洗浄を検討することもできるでしょう。
専門業者が汚れの具合に合わせて洗浄してくれるので、エアコンの効きがよくなり、異音も解消される可能性があります。
ブロアファンモーター
ブロアファンモーターとは、ファンを回転させて風を送る部品のことです。回転する部品は消耗するとどうしても不具合が発生したり、最終的に故障してしまうことが多くあります。
ブロアファンモーターに不具合が発生し始めると、風が弱くなるでしょう。 また、スイッチをオンにしたときに、風が出たり出なかったりするのも故障の前兆です。
ブロアファンモーターを交換する場合の費用は、おおよそ数千円から数万円になりますが、さらに工賃も必要です。自分で交換することも可能ですが、手間や安全性を考えるとプロに依頼するのがよいでしょう。
エアコンガス
エアコンガスが漏れているときも、異音が発生する場合があります。小さな音の可能性もありますが、ボンネットを開けて音を聴くと聞こえる可能性もあります。
エアコンガスが漏れている部分のゴム部品を交換するとよいでしょう。もちろんガス漏れが発生するほど劣化している場合、他の部品にも不具合がある可能性もあるため、点検しておくのをおすすめします。
エアコンから異臭がする理由

エアコンから異音が発生するのと同時に、異臭がすることもあります。消臭スプレーで対応することも可能ですが、カビが発生しているなら原因を除去する方がよいでしょう。
カビを放置しておくと、健康に影響が出る可能性も高くなります。エアコンからの異臭は、エアコンフィルターのつまりやエバポレーターのつまりが原因です。
エアコンフィルターが水洗いに対応しているのであれば、定期的にほこりを取り除いておきましょう。もし洗っても取れないほどのカビが発生しているなら、フィルターを交換します。
また、エバポレーターの詰まりもほこりやカビから異臭が発生する原因となります。フィルターほど定期的に清掃しにくいものの、異臭が気になるなら専門業者での洗浄がおすすめです。
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エアコンの暖房が効かない原因と修理費用

エアコンの暖房が効かない場合の原因や対処方法を見ていきましょう。冷却水の循環の不具合やサーモスタットの故障が考えられます。
冷却水の漏れ
冷却水はエンジンを冷やすものですが、暖房はエンジンの熱を利用します。そのため冷却水が漏れていたり自然蒸発が進んでいると、暖房が効きにくくなることもあるでしょう。
蒸発した分は補充できますし、漏れているなら修理が必要です。ホースなどは劣化するため、漏れているなら交換が必要でしょう。
冷却水の交換や補充であれば数千円で済みますが、ラジエーターホースやラジエーターの交換は数万円~の費用となります。
サーモスタットの故障
サーモスタットは高温になった冷却水で空気を暖めて送り出す際の、冷却水の道を決めている部品です。ここで水温を調整しながら、エンジンの熱を使って空気の温度調整しています。
サーモスタットが故障すると暖房が効かなくなります。1万円~の費用でサーモスタットを交換しましょう。
エアコンの冷房が効かない原因と修理費用

エアコンの冷房が効かない原因と修理費用の目安も見ていきましょう。冷房が効かないのは、そもそもエアコンガスが漏れてしまっていたり、エアコンガスを圧縮するコンプレッサーや冷気を作るエバポレーターの故障が考えられます。
冷房が効かない原因と修理費用の目安
故障内容 | 費用 |
---|---|
エアコンガスの漏れ | 2,000~1万円 |
エバポレーターの故障 | 洗浄6,000円、交換数万円 |
コンプレッサー | 5~10万円 |
エアコンガスの漏れ
エアコンガスは冷房を作動させるのに必要なものですが、漏れが発生していると冷たくなりません。基本的に自然蒸発するものではないので、エアコンガスが不足しているなら、どこかに漏れの原因となる隙間が発生しています。
少しの漏れであれば、エアコンガスの補充で問題ありません。数千円でエアコンガスを補充できるので、冷房が使えるようになります。
しかしエアコンガスが著しく漏れているのであれば、補充しても減るため修理する方がよいでしょう。どの部分から漏れているかによって修理費用が異なりますが、高額な費用になることが予想されます。
エバポレーターの故障
エバポレーターとはエアコンガスを使って冷気を作る部品のことです。日本語では熱交換器ともいいますが、エバポレーター内を通った空気が冷やされて、車内の吹き出し口から流れる構造になっています。
エバポレーターにほこりが詰まってくると冷房が効かないと感じることもあるでしょう。多くの場合には、洗浄すると冷房が効くようになります。洗浄は簡易的なものか徹底的な洗浄かによって費用が異なります。簡易的な洗浄であれば数千円から、取り外し洗浄では数万円が必要です。
基本的に洗浄するだけでも冷房の効きがよくなるケースは多いですが、場合によってはエバポレーターの交換が必要です。その場合は、数万円~の費用となるため高額になりがちです。
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エアコンのトラブルを防ぐ方法

エアコンの故障は、不具合が発生した部品によっては修理費用が高額になります。突発的に壊れることはありえますが、日頃の使い方によって、エアコンのトラブルを防ぐことは可能です。エアコンのトラブルを防ぐ方法を見ていきましょう。
異音があればメンテナンスする
異音が発生したなら、早めにメンテナンスすることは、大きな故障を防ぐ方法です。小さな異音から始まり、徐々に不具合が大きくなっていくため、早めにメンテナンスするとよいでしょう。
回転する部品が消耗すると異音の原因となる振動が大きくなり、他の部品に悪影響を与えることも考えられます。予防策や早めに交換すると費用を抑えられる可能性もあるため、日頃のメンテナンスや点検は大切です。
エアコンを使用する
エアコンが故障しないようにと、エアコンを使用しないのも部品の劣化を進めてしまいます。部品が固着してしまうと、再度動かしたときの負担が大きくなるからです。
機械は定期的に使用すると、良好なコンディションを維持できるものです。車のエアコンも同様に、空調を使わない気候でも定期的に使うようにするとよいでしょう。
急にエアコンに負荷をかけない
エアコンの使い方として急に負荷がかかるような使い方をしないのも大切です。エンジンスタートさせるとき、走り出して間もないときに、風量を全開にしているとどうしても負荷が増えてしまいます。
エンジンをかけて暖まった状態になってからエアコンのスイッチを入れ、風量を抑え気味にしておきます。通常走行になってから、好みの風量にするなど、急に負荷をかけないように心がけましょう。
送風で乾かしておく
エアコンのカビを原因とするトラブルを防ぐには、乾燥させることが大切です。エアコンを使用すると、空気を冷やしたときの結露によって水気があります。
エンジンを切ってそのままにしていると、結露が乾かないままになってしまいます。そこで、自宅に着く前にエアコンのスイッチをオフにして、送風に切り替えましょう。エバポレーターの水分を乾かすようにしておくと、カビの発生を抑えられます。
エアコンの修理を依頼できる業者と特徴

エアコンの修理を依頼できる業者と特徴をご紹介します。同じように修理できますが、業者によって特徴は異なります。
ガソリンスタンド
整備工場が併設されているガソリンスタンドであればエアコン修理も可能でしょう。しかし全てのガソリンスタンドで対応しているわけではないことや、対応できる修理も限られています。一般的な修理の内容であれば、気軽に依頼できる業者です。
カー用品店
カー用品店でもエアコンのメンテナンスを受け付けています。ガソリンスタンドと同様に、一部の内容に限られる可能性もありますが、フィルターの交換やエアコンガスの充填などは対応してもらえます。
整備工場
自分が普段からメンテナンスをしている整備工場でも、エアコンの修理ができます。付き合いがある整備工場なら、修理の相談もしやすいでしょう。
整備の技術は工場によって、また担当する整備士によってまちまちです。しかし整備の内容に融通を利かせてもらったり、工賃の値引きをしてもらえることもあるでしょう。
ディーラー
ディーラーではメーカーの看板を持っているので、高い質の整備をしてもらえます。メーカーの修理であれば、一定の質を期待できますし、保証期間内であれば無償修理もあるでしょう。
電機屋・電装業者
電機屋や電装業者というのは、エアコンやカーナビなどの電装部品の修理やメンテナンスを行う業者のことです。ディーラーに修理を出した場合でも、電装業者に発注していることも多いようです。
ディーラーの車を受け付けている電装業者が見つかるのであれば、専門的にエアコンなどを取り扱っているので、経験が豊富でしょう。もちろん、業者によって技術が異なるため、事前に調べてから依頼先を決定しましょう。
エアコンの修理費用が気になるなら買い換えも検討
エアコンの修理を検討していて、見積もりの結果、高額な修理費用になる場合もあります。車種や交換する部品によっては、思ったよりも高くなることもあるでしょう。
もし修理費用が気になるなら、乗り換えを検討するのもおすすめします。10年10万km以上走行していると、他の部品の故障のタイミングを迎える可能性もあるため、トータルでどちらの方がよいか判断する必要があります。
大きな不具合が出る前に乗り換えておくと、急なトラブルに遭う可能性を抑えられるでしょう。
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よくある質問
エアコンの異音の原因は?
エアコンの異音は、コンプレッサーやブロアファンモーターなどの故障が考えられます。内部で故障しているなら、部位品の交換が必要になります。経験が豊富な業者に依頼するとよいでしょう。
異音が発生した場合の修理費用は?
エアコンフィルターの詰まりが原因であれば、数千円で交換できます。洗浄であれば数千円から3万円ほど、さらにコンプレッサーの交換は10万円ほど必要です。部品によって費用が大きく異なるため、異音に気づいたなら早めに業者に相談しましょう。
エアコンの故障を防ぐ方法
エアコンの故障を防ぐには、定期的にエアコンを使用したり、急に負担をかけないように使ったりできます。また、日頃からメンテナンスするのもおすすめです。
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