カーリースは新しい車の所有の仕方として注目されています。しかし契約年数を決めておく必要があり、3年契約となっていると、その年数が適切なのか考えてしまうものです。
では、カーリースの3年契約はお得になるのでしょうか?カーリースのメリットやデメリットについて解説します。


カーリースの仕組み

カーリースとは、自分の好きな車を選び、定額で契約した一定期間乗れるサービスです。特徴として、頭金がいらないので、最初の費用がかからないことがあります。特に若い人や女性に人気です。しかも、カーリースの料金には税金や整備費用が含まれていることも多いので、余計な心配や手間がかからないのがポイントです。
レンタカーとカーリースというのは車を「借りる」という意味では似ていますが、サービスの内容が異なります。レンタカーは、限られた車の中から選んで、1日や2〜3週間という短期間で借りるものです。カーリースの場合は自分の好きな車を選び、長期間使うことが多いです。マイカーを買うのに近い感じでも、所有するスタイルが異なります。

カーリースのポイントはナンバープレートにもあります。レンタカーやタクシーの車は「わ」ナンバーですが、カーリースの車は「わ」ナンバーではありません。見た目ではカーリースの車と分からないのも違いです。
一般的な残価設定型のカーリースは支払い方法にも特徴があります。これは、契約期間が終わったなら車をリース会社に返すことを前提にしています。キレイに乗っていれば返却時の価値も高くなりますし、人気のある車なら契約期間が終わっても価値が高いことが多いので、残価も高く設定でき、毎月の支払い額を抑えられます。
カーリースの契約期間は何年がベスト?

リース契約の期間は、自分のライフスタイルやニーズによって選ぶとよいでしょう。例えば、短期間(3年)の契約だと、最新のモデルに乗り換えやすいことが特徴。常に新しい車を楽しみたい人にはピッタリです。
一方で、長期間(5年~7年)の契約だと、月々のリース料金が安くなることが多くなります。お得に車に乗りたいなら、長めの契約を検討してもよいでしょう。同じ車に長く乗ると愛着も湧いてくるので、特別な存在になるでしょう。
そのため、自分が車をどれくらい使うのか、これからのライフイベント(結婚や引っ越しなど)を考えながら、契約期間を選ぶとよいでしょう。自分の生活に合ったリース契約を見つけるのがポイントです。
多くのリース会社では3年の契約が一般的ですが、5年や7年、11年といった他の期間も選べることがあります。
カーリースの月額料金は、契約期間が長ければ長いほど安くなります。そのため、契約期間を長めにして、途中で解約すればいいと考える人もいるかもしれません。カーリースは基本的に途中で解約することはできません。どうしても解約したい場合は、違約金を払わないといけません。
また、リース会社が指定する契約期間しか選べないことが多いので、自分が希望する年数で契約できないこともあります。たとえば、3年だけ利用することが決まっているなら、3年間の契約ができるリース会社を選ぶとよいでしょう。
カーリースを3年契約するメリット・デメリット

カーリースを3年契約するメリット
リースを3年で利用するメリットをご紹介します。
3年ごとに新しいモデルに乗れる
3年のリースなら、契約が終わるたびに新しいモデルに乗り換えることができます。リース契約が終わると車を返却することになりますが、その際にまた新しい契約を結んで、別の車をリースできます。
3年ごとに新しい車に乗り続けることができて、最新の設備が搭載された車を楽しむことができます。
車の状態を保てる
3年という短い期間でリースする場合、5年や7年よりも総支払額が抑えられるだけでなく、契約が終わるときに車の状態が良いままでいることが多いです。
リース会社によっては、契約時に決めた残存価格(残価)が契約満了時の実際の価格を下回ると、その差額を支払う必要がある場合があります。でも、3年契約なら残価が下がる可能性が低く、その負担も少なくて済みます。
選べる車種の幅が広がる
中古車リースでは、生産が終わってしまった車種も選べるので、選択肢が多いです。3年リースなら、その特徴をさらに活かせます。
契約期間が短いので、走行距離が多かったり、年式が古かったりする車でも、契約が終わるまで問題なく使える可能性が高いです。理想の車を見つけやすかったり、状態のよい車をお得な価格でリースできるかもしれません。
原状回復の負担が少ない
中古車リースを3年使う場合、契約が終わるときの負担も少なくて済みます。リース契約が終わるときは、車を返却する必要がありますが、その際に大きな傷があったり、室内が汚れていたりすると、別途費用がかかることがあります。
3年の短期間の利用なら、事故がない限り大きく損傷することは少ないです。また、契約が終わった後にその車をもらうことにしても、状態が良いので長く乗り続けることができます。
故障のリスクが低い
中古車を購入する場合、販売業者によっては点検や整備が十分でないことがあり、後で不具合が出ることもあります。
中古車リースならメンテナンスされた車が貸し出されるので、3年くらいの利用なら故障のリスクはほとんどありません。短期間で使うので、車の状態が悪くなることも少なく、安心して運転できます。
カーリースを3年契約するデメリット
途中解約は基本的にできない
カーリースは基本的に途中で解約することができません。これは3年契約に限ったことではなく、全てのリース契約に当てはまります。契約満了時の車の価格が「残価設定」によってあらかじめ想定されていたり、月額料金が契約期間の満了を前提に算出されているので、解約できません。
もし途中で解約してしまうと、リース会社は契約期間中に回収予定だった利益を得られず、損失を被ることになります。そのため、途中解約をする際には解約金を一括で支払う必要があるかもしれません。
途中解約が可能なプランやオプションを用意しているところもあります。途中解約の可能性がある方は、そういったリース会社を選ぶと安心です。
短期契約の月額料金が高くなってしまう
カーリースの月額料金は、契約期間が長ければ長いほど安くなります。例えば、3年契約では月々の支払いが高くなる一方で、5年や7年といった長期契約では月々の支払いが安くなります。
これは、契約期間が長いと総支払額を月々の支払いに分割するため、1か月あたりの支払いが少なくなるからです。一方、3年契約では残価が高く設定され、その分差し引き額も高くなるため、月々の支払いが高くなります。
カーリースを利用する方の中には、「月々の費用をできるだけ抑えたい」という方もいるでしょう。そのため、3年契約の月額料金の高さがデメリットに感じられるかもしれません。しかし、総支払額を考えると3年契約の方が割安になることもあります。どちらにもメリットとデメリットがあることを理解しておきましょう。
もらえるプランが選択できない
カーリースは通常、契約満了時に車を返却するのが一般的です。ただし、一部のリース会社では契約満了時に車を自分のものにできる「もらえるプラン」を提供しています。しかし、このプランは通常7年や9年以上の長期契約に限られています。3年契約で車をもらえるリース会社はほとんどありません。
長期間乗り慣れた車を最後に自分のものにするのは魅力的ですが、3年契約ではそのメリットを受けられないことを理解しておきましょう。
残価精算で支出が生じる可能性がある
残価精算のリスクもあります。事故などで車が損傷していない場合は残価精算が発生しませんが、損傷がある場合は契約終了時に残価精算が生じる可能性があります。
3年間の間に車を損傷せずに利用する自信がない場合は、この点にも注意が必要です。
カーリースを3年契約する際の注意点

短期カーリースには便利な点が多いですが、長期カーリースと比べると確認しておかないと後で後悔することもあります。特に費用に関しては注意が必要です。
途中解約には違約金がかかる
短期カーリースの魅力の1つは、短いサイクルで契約満了がやってくることです。しかし、短期だからといって途中解約できないというリスクが少ないわけではありません。
たとえば、3年契約を結んでいても、1年でやめなければならない事情が発生するとします。その場合、途中解約を申し出ることになりますが、リース会社が特別な事情と認めない限り、基本的には途中解約はできません。
また、もし途中解約が認められたとしても、違約金が発生します。この違約金はリース会社の利益を守るために設定されています。リース会社は契約期間が満了した時点で利益が確定するため、それより前に解約されると損失を被ることになります。そのため、リース契約を結ぶ際には、自分のライフプランをしっかり考えて慎重に判断することが大切です。
短期契約は月額利用料が高い
短期カーリースは長期カーリースに比べて月額利用料が高くなる傾向があります。これは、短期間で車両価格を回収しなければならないためです。
たとえば、3年契約でも月額利用料を抑えたプランはありますが、その場合は残価を高く設定しているため、契約満了時に車の価値が残価を下回ると追加の支払いが発生するリスクがあります。そのため、短期カーリースの月額利用料は高く設定されていますが、長期契約では車両価格を多くの月数で分割して計算できるため、月額利用料が安くなります。
ただし、短期3年の新車カーリースでは車検を受ける必要がないため、無駄な経費がかかりません。また、3年ごとに新しい車に乗り換えることができるメリットもあります。契約前にはこれらの点をよく確認しましょう。
ライフプランを考慮して長期カーリースも検討する
3年のカーリースは、同じ車種の7年や9年のカーリースに比べて月額利用料が高く設定されます。どうしても短期でなければ困る場合を除き、費用を抑えたいなら長期カーリースも検討してみましょう。
長期カーリースの強みは、ワンランク上の新車に安い月額利用料で乗れることです。また、長期契約の場合、最後に車を自分のものにできる「もらえるプラン」もあります。このプランを利用すれば、契約満了時の原状回復費用のリスクもなくなります。
カーリースを初めて検討する際には、短期間だけ試してみたいと思うかもしれませんが、実際には短期契約の方が負担が大きくなることが多いです。長期カーリースも比較してみると、自分に合ったプランが見つかるはずです。
中古車購入よりも中古車リースは3年契約のほうがお得?

3年契約のリースでは、一般的に中古車リースになりますが、その場合も中古車購入よりお得でしょうか?購入とリースで比較する際のポイントを見ていきます。
費用を抑えたいなら車種やグレードを見直そう
3年の短期カーリースは、利用期間が短い分、月額利用料が高くなりがちです。そこで費用を抑えたい場合は、車種を変えるか、グレードを下げると良いでしょう。
カーリースは初期費用が不要で車を持てる便利なサービスですが、短期契約では月額利用料が高くなります。もちろん、新車を購入するよりも安く3年間利用できますが、同じ車を長期カーリースするよりも月額利用料は高めです。
そこで、もし車種が限定されている場合でも、同じ車種でグレードを下げると車両価格が安くなり、月額利用料も安くなります。また、どうしても車種やグレードを変えたくない場合は、中古車リースを選ぶと、希望の車を3年の短期リースで利用することができます。費用と利用したい車種のバランスを考えれば、短期カーリースでもお得に利用できるでしょう。
短期間の単身赴任などに便利
短期間の単身赴任などで車が必要な場合、レンタカーを利用することもありますが、レンタカーは借りるたびに契約が必要で、すぐに利用できるとは限りません。その点、カーリースなら短期間であっても自分の車のように自由に使うことができて便利です。
レンタカーは時間単位での貸し出しなので、数日借りるだけでも割高になることが多いです。数年間車を借りる必要がある場合、その都度レンタカーを契約するとかなりの出費になります。
カーリースを利用すれば、3年という短期間でもレンタカーより割安で車を使えます。また、レンタカーとの大きな違いは、3年間自分の近くに車を保管できることです。単身赴任などで別の場所に短期間住む必要がある場合、カーリースはとても便利です。
カーリースを3年契約した際の費用
中古車リースの場合、月額料金に登録諸費用や自動車税(種別割)、車検の法定費用である自賠責保険料、自動車重量税などが含まれています。これらの費用は別途支払う必要がありません。
また、期間中に1回受ける車検の費用も、リース会社が用意するメンテナンスプランに加入することで、別途用意する必要がなくなります。つまり、中古車リースを利用する場合の車の維持費は、燃料費や駐車場代だけと考えてよいでしょう。


