スズキのコンパクトSUVフロンクスが登場|ライバル車種との違い

フロンクス

スズキが発売するのコンパクトSUVフロンクスの情報が公開されています。昨今人気のコンパクトSUV市場に登場するニューモデルとして注目されています。

国内で使いやすいサイズのフロンクス。インドから登場したこのモデルの特徴やライバル車種との違いについて解説します。

目次

フロンクスの概要

フロンクス

最初に登場したのは、2015年に発売された「バレーノ」というコンパクトカーです。これはスズキがインドのマネサール工場で生産し、世界中に供給した初めての車です。日本では2020年まで販売されていましたが、他の国では2022年まで販売されていました。

その後を引き継いだのが、新しくクーペスタイルのSUVに生まれ変わったフロンクスです。フロンクスもインドで生産されており、すでにインドをはじめ、中南米、中近東、アフリカなどで販売が開始されています。そして日本にも逆輸入されることになりました。

このフロンクスで最も注目すべきポイントは、やはりそのボディサイズとデザインです。全長3,995mm、全幅1,765mm、全高1,550mm、ホイールベースは2,520mmとなっており、ロッキーやライズと同じくらいの全長ですが、フロンクスの方が少しワイドで背が低いです。

フロンクスのエクステリア

フロンクス

スズキのフロンクスは、個性的な「クーペスタイルSUV」です。フロンクスはコンパクトSUVの中で初めてクーペのスタイルを取り入れたモデルで、国内市場では珍しいジャンルに挑戦しているといえます。

フロンクスを一目見ると、まず目に入るのはワイドでコンパクトなバランスです。プロポーションは、ジムニーやかつてのSX4、エスクードなどにも共通していて実用的な印象を受けます。

全高はSUVとしては低めの1,550mmですが、その分クーペらしい滑らかなルーフラインが特徴的です。特に、Bピラーから後方にかけてのラインが滑らかに下降しており、バックウインドウも強く傾斜しているため、全体的にキャビンがスリムに見えます。しかし、後部座席に座ると十分な頭上スペースが確保されており、実用性も兼ね備えています。

また、前後フェンダーに走るラインがSUVらしい力強さを演出していますが、そこにさらに工夫を加えて立体感を出しています。これがフロンクスのダイナミックなデザインのポイントであり、クーペのエレガントさとSUVの力強さがうまく融合した魅力的な車となっています。

ボディカラーは全7色ですが、そのうち5色はブラックルーフの2トーン仕様になっており、クーペスタイルをより際立たせています。全体的に、ロー&ワイドなデザインで、エッジの効いた前後のLEDライトが車のボリューム感をシャープに引き締めている印象です。

フロンクスのインテリア

インテリアを見てみると、ボルドーとブラックの配色が目を引きますが、日本市場向けでは派手すぎず、上品でおしゃれな色合いに仕上げられています。デコレーションパーツには高輝度シルバーの塗装が施され、シートやドアアームレストの表面にはシルバーステッチが入ったレザー調の素材が使用されています。このようなディテールへのこだわりによって、力強さや上質さ、そして洗練さが追求されています。

フロンクス

フロントシートは、しっかりとしたホールド感とサポート性、フィット感があり、長距離ドライブでも快適に過ごせるでしょう。

新型フロンクスは海外仕様よりも格上の仕上がりとなっていますが、全長4メートル以下のコンパクトサイズでも居住性とのバランスも取れています。

フロンクス

リアドアを開けて後部座席に乗り込んでみると、ドアの開口部は広く、サイドシルの張り出しも控えめで、スムーズに乗り降りできます。さらに、後部座席のつま先がフロントシートの下にしっかり収まるよう設計されているため、リラックスした姿勢を取ることができます。

ただし、左側の助手席下にはマイルドハイブリッド用のバッテリーがあるため、若干つま先のスペースが狭く感じるかもしれませんが、全体的な足元の広さを考えると、それほど気になるレベルではないでしょう。

シートの座面はフロアから適度な高さに設定されており、座面自体も十分な奥行きがあるため、大人でもゆったりと座ることができます。全高が1,550mmと低めで、クーペフォルムを採用しているため、後部座席の頭上空間が心配かもしれませんが、実際にはこぶし1個分の余裕があり、十分なスペースが確保されています。

インドでの使い方を考慮した設計なので、後席にもゆとりがあります。

フロンクスの荷室

フロンクス

新型フロンクスは後席の足元スペースを広げたことで、荷室の奥行きが少し短めになっています。全高も低めで、天井が後ろに向かって下がっているため、他のSUVと比較すると荷室が狭く感じられるかもしれません。しかし、ホンダ フィットなどのコンパクトな5ドアハッチバックと同程度の積載力を持っています。後席を使用した状態での荷室の長さは約650mmで、荷室の容量はラゲッジボードを外した状態で290Lです。

フロンクス

リアゲートは少し寝たデザインとなっているため、背が高くて角ばった荷物を積むことは難しいかもしれませんが、ヒンジの位置が前寄りにあるおかげで、ゲートを開けてもあまり後方に張り出さないようになっています。

フロンクスの燃費とエンジン性能

フロンクス

パワートレインには、1.5Lの直列4気筒エンジンとマイルドハイブリッドが組み合わされており、燃費性能も非常に優れています。

トランスミッションは6速オートマチックで、駆動方式としては2WDと4WDの2タイプが選択可能です。燃費は、2WDで19km/L、4WDでは17.8km/L程度とされています。

フロンクスの安全性能

フロンクス

フロンクスの安全装備も充実しています。2種類のセンサーで歩行者やクルマを検知する衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポート」が搭載。

さらに走行中に隣接した車線の後方から接近する車両をレーダーで検知して運転者に知らせる「ブラインドスポットモニター」など、スズキの予防安全技術が搭載されています。

また衝突時に乗員全員の安全を確保する「サイド&カーテンエアバッグ」があるので、被害を軽減してくれるでしょう。

さらに搭載される安全装備は、公式サイトの公開を待ちましょう。

フロンクスの価格と購入方法

グレードに関しては1種類のみです。

 価格は公開され次第更新したします。

フロンクスと競合車種との比較

ホンダ WR-V

WR-V

スズキのフロンクスをライバル車と比較すると、特にホンダのWR-Vが強力な競争相手として挙げられます。ホンダのWR-Vの中でも人気のある中級グレードであるZグレードの価格は約234万9,600円です。スズキは、このフロンクスをWR-Vと同じ価格帯に設定しており、競争を意識した価格設定となっています。

装備を比較すると、全方位モニター付き9インチメモリーナビを除いた場合でも、フロンクスはWR-Vよりも豪華な装備が特徴です。特に注目すべきは「パーキングブレーキ」の違いです。フロンクスでは電動式のスイッチ操作が可能ですが、WR-Vは従来のレバー式を採用しています。

WR-V

画像引用元:WR-V|Honda公式サイト

フロンクスは停車後、自動でパーキングブレーキが作動し、停車状態を維持できますが、WR-Vは時速25km以下になるとクルーズコントロールが解除されます。

さらに、フロンクスにはWR-VのZグレードにはない「ブラインドスポットモニター」や「リヤクロストラフィックアラート」、「カラーヘッドアップディスプレイ」や「シートヒーター」など、充実した装備が標準で搭載されています。また、フロンクスはマイルドハイブリッドシステムを搭載しており、燃費性能も優れています。WLTCモードで19km/Lと、WR-VのZグレードの16.2km/Lを上回っています。

WR-Vはボディサイズが大きく、車内空間の広さが魅力です。例えば、170cmの大人4人が乗車した場合、後席の膝周りのスペースはフロンクスでは握り拳2つ分ですが、WR-Vでは2つ半ほどの余裕があります。

WR-V

画像引用元:WR-V|Honda公式サイト

また、荷室の広さもWR-Vに軍配が上がります。フロンクスの荷室容量は290Lに対し、WR-Vは458Lと大幅に広くなっています。荷室の長さもフロンクスの650mmに対してWR-Vは840mmと、荷物をたくさん積むことができます。さらに、乗り心地に関しても、WR-Vは少し重厚感があり、快適さでフロンクスを上回るでしょう。

フロンクスはコンパクトで運転がしやすく、上質なデザインや充実した装備、優れた燃費性能が魅力です。一方、WR-Vは広々とした室内空間や快適な乗り心地が特徴で、特に実用性を重視するファミリー向けにおすすめです。両車の特徴を理解し、自分のライフスタイルに合う車を選ぶことが重要です。

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トヨタ ヤリスクロス

ヤリスクロス ハイブリッド

トヨタのヤリスクロスはフロンクスにより近い存在なので比較対象となるでしょう。車内の大きさでは、ヤリスクロスに身長170cmの大人4人が乗車した場合、後部座席の膝前スペースは握りこぶし1つ半程度です。これはフロンクスの2つ分よりも狭いです。

ただ、その分ヤリスクロスの荷室は広く、長さが820mm、容量が390Lあります。対してフロンクスは荷室長650mm、容量290Lなので、荷物を多く積むならヤリスクロス、後席の広さを求めるならフロンクスという選択になるでしょう。

ヤリスクロスの1.5L直列3気筒NAガソリンエンジンを搭載したZグレード(2WD)は243万5,000円です。一方、フロンクスはメモリーナビの価格を引くと235万円ほどになりますが、ヤリスクロスのZグレードには8インチのディスプレイオーディオが標準で装備されています。それに、「ブラインドスポットモニター」や「運転席6ウェイパワーシート」、「ステアリングヒーター」など、装備がさらに充実しています。

ヤリスクロス ハイブリッド

一方、フロンクスは内外装が上質で、運転感覚も穏やかでバランスが取れています。ヤリスクロスは機敏に動く感じですが、搭載エンジンが3気筒のため、少しうるさく感じることもあります。燃費はヤリスクロスのガソリン車Zグレードが18.3km/L、フロンクスはマイルドハイブリッドで19km/Lと、ほぼ同等の性能です。実燃費では、ヤリスクロスの方がよくなりそうです。

結論として、上質感を求めるならフロンクス、市街地での運転のしやすさや装備の充実度を重視するならヤリスクロスが適しているでしょう。ぜひ実車を試乗して比較するのをおすすめします。

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フロンクスをお得に購入する方法

フロンクスをお得に購入するのであれば、低金利プランの利用がおすすめです。新車で購入するならコンパクトSUVとはいっても比較的高額になるので、ローンを利用される方は一般的です。

しかしローンは毎月の支払額を一定にできるとはいっても金利手数料が発生します。その手数料負担を抑えられるのが低金利プランです。

低金利プランなら毎月の支払額を一定にして無理なく購入できるだけでなく、トータルコストを抑えられます。たとえば弊社カミタケモータースでは、新車1.99%の超低金利プランを提供しており、お得に購入可能です。

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よくある質問

スズキのフロンクスはどんな車?

スズキのコンパクトSUVで、国内で運転しやすいサイズのモデルです。インドから登場したモデルで、マイルドハイブリッドを搭載して低燃費に走行できます。

ライバル車種との比較ポイントは?

街中で使いやすいサイズであることやマイルドハイブリッドを搭載しているのは大きなポイントです。ワングレードのみの展開ですが、フロンクスの装備は充実しているので競合車種との比較ポイントになるでしょう。

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