ハイエースはトヨタが発売している人気の商用車で、日本だけでなく世界中で愛されています。使い勝手や耐久性が優れている車ですが、パワーユニットとしてガソリンエンジンとディーゼルエンジンがあります。
では、ディーゼルエンジン搭載モデルは、ガソリンエンジン搭載モデルと何が違うのでしょうか?この記事では、ディーゼルエンジンのメリットやデメリット、さらにディーゼルエンジンを搭載したハイエースについて解説します。
ハイエース ディーゼルのメリット

ディーゼルエンジンを搭載したハイエースのメリットは以下の通りです。
- 燃費がよい
- 耐久性がある
- トルクがある
- 軽油が安い
特に、業務内容によっては、ディーゼルエンジンのメリットを活かす方が快適に仕事できるでしょう。
ハイエースの内外装について動画で詳しくご紹介しています♪
燃費がよい
ディーゼルエンジンの大きなメリットは燃費がよいことです。ガソリンエンジンを搭載したハイエースと比較すると、リッターあたり数kmの燃費の差が出てきます。
走行シーンによっては燃費の差が大きくなるでしょう。街乗りや週末のレジャーであれば大きな影響はないかもしれませんが、業務で使うことや年間の燃料費にすると大きな差額になるケースもあります。
仮にリッターあたりの燃料費を、ガソリンが150円、軽油が130円として、年間2万km走行したときの差額は以下の通りとなります。
実燃費
- ガソリン車:7.5km/L
- ディーゼル車:10.6km/L
年間のガソリン代
- ガソリン車:約40万円
- ディーゼル車:約25万円
端数を考慮しない計算でも、年間あたり約15万円も燃料費に差が発生します。
耐久性が高い
ディーゼルエンジンはガソリンエンジンと比較すると耐久性に優れています。頑丈に設計されているので、長時間稼働させてもエンジンの消耗が少ないからです。ディーゼルエンジンのほうが耐久性が高い理由として、燃料を燃焼させる方法が異なる点もあります。
ガソリンエンジンよりディーゼルエンジンの方が、シリンダー内の圧力が高くなる仕組みです。そのため、ディーゼルエンジンは高圧に耐えられる頑丈な作りになっているのです。
また燃料が発火するときも、ディーゼルエンジンは圧縮したときに自然着火するため、部品も簡素化されます。このように、部品点数が少ないこともディーゼルエンジンの耐久性に影響しています。
トルクがある
ディーゼルエンジンの特徴として低回転からトルクがあります。ハイエースのように仕事で使う車の場合は、重い荷物を積載していることも多いでしょう。
坂道や加速時に、トルクがあるエンジンの方がスムーズに発進できます。ハイエース自体も重量がありますし、重い荷物を載せるシーンが多いなら、ディーゼルエンジンのトルクは魅力となるでしょう。
軽油が安い
ディーゼルエンジンのメリットとして、燃料となる軽油が安いため燃料費が抑えられることもあります。
タイミングにも左右されますが、軽油とガソリンの差額はリッターあたり20円ほどになります。消費量が少ない場合は大きな差額になりませんが、業務でハイエースを利用するなど走行距離が伸びる場合には、燃料費の違いが生まれます。
上の見出しで解説したように、走行距離が伸びるほどガソリンとの差額が大きくなるため、使い方によってはディーゼルエンジンの方が圧倒的におすすめです。
ハイエース ディーゼルのデメリット

ディーゼルエンジンを搭載したハイエースのデメリットをご紹介しましょう。
- エンジン音が大きい
- アドブルーを充填する必要ががある
- 車両価格が高い
ガソリンモデルと比較すると、上記の点を考慮しておく必要があるでしょう。
エンジン音は大きめ
ディーゼルエンジンとガソリンエンジンを比較すると、エンジン音は大きめです。現行のディーゼルエンジンを搭載したハイエースは、クリーンディーゼルエンジンを搭載されておりエンジンの騒音が低減されています。
走行しているときは、エンジン音が気になりますが、アイドリング中などはエンジン音が気になるシーンもあるかもしれません。
アドブルーを充填する必要がある
環境に配慮して排気ガスをクリーン化させるために、アドブルーという消耗品を充填する必要があります。ガソリンスタンドやカーアクセサリー店で購入できますが、約5,000kmごとに補充するのは、手間だと感じるかもしれません。
エンジンオイルのように交換する必要はないものの、手間が増えることは懸念点となるでしょう。
購入時に車両価格が高い
ディーゼルエンジン搭載のハイエースのデメリットとして、車両価格が高いことも挙げられます。
2023年1月時点では、ハイエースバンのグレード展開で同一グレードが設定されていないため、完全な比較はできないものの、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンでは約30万円から50万円の開きがあります。
過去に販売されていた同一グレードでは、30万円の差額がありますし、現行モデルではさらに差額が大きくなっています。
燃費がよく燃料代も抑えられるので、差額分の元を取れるとはいえ、初期費用が高くなるのは懸念点となるでしょう。
ガソリンモデルよりおすすめなの?

画像引用元:トヨタ
結局のところディーゼルエンジンを搭載したハイエースは、おすすめできるのでしょうか?
結論からすると、長距離での移動が多い場合や重量物を積載する業務を行っているなら、ディーゼルエンジンがおすすめ。
考慮すべきデメリットもありますが、走行性能や耐久性の高さから、あえてディーゼルエンジンを選ぶ方も多いです。
逆にガソリンエンジンを搭載したモデルをおすすめできるのは、業務よりもキャンプやサーフィンなどアウトドアを目的としてハイエースに乗る方です。
走行距離が極端に多くなく、かつハイエースの広々とした車内を活かしてアレンジできるためガソリンモデルでもよいでしょう。
ランニングコストだけでなく、ディーゼルエンジンとガソリンエンジンは排気量が異なるため、力強い走りが好みの方もディーゼルエンジンの方がおすすめです。
ディーゼルエンジンを長持ちさせるポイント

ディーゼルエンジンのハイエースに長持ちさせるポイントをご紹介しましょう。全体として、定期的なメンテナンスが欠かせませんが、長期間活用するためにもチェックしておきたいポイントです。
エンジンオイルの交換を怠らない
ディーゼルエンジンだけでなく、ガソリンエンジンでもエンジンオイル交換が欠かせません。エンジンが耐久性の高いものであっても、エンジンオイルを交換しないなら不調を招きます。
定期的に交換するように取扱説明書にも記載されており、ディーゼルエンジンの場合は約2万kmか1年に1回の交換が目安です。
メーカーが推奨している交換時期なので、この交換時期を守っていれば、エンジンが故障することもないでしょう。
ただし、アイドリングが多い、短距離走行が多いなどのシビアコンディションではさらに早いタイミングで交換するのがおすすめです。
ベルト類の消耗品も定期交換する
車はファンベルトなどのベルト類でオルタネータやコンプレッサーなどを稼働させます。エンジンからの動力を他の部品に伝える役割をしています。
これらのベルト類は簡単に切れるものではありませんが、ゴム製品なので定期的に交換が必要です。一般的には、5万kmを超えたなら交換を検討するタイミングといえます。
定期的に点検しているとベルトにヒビが入るなど劣化具合が分かります。 毎日ではなかったとしても、定期的な点検をしておき、劣化が見受けられるならすぐに交換しましょう。
ミッションオイルも定期交換する
車にはエンジンオイルの他にもミッションオイルが使用されています。トランスミッションに使われているオイルですが、交換履歴の有無によって、交換の必要性を判断します。
オートマオイルの場合は、10万kmを超えても交換履歴がないなら注意しましょう。オイル交換することで、ミッション内の汚れが流れてしまい、オイルの通路をふさいでしまうことがあるからです。
もちろん無交換で長期間走行したハイエースでも、オートマオイルの交換を得意としている整備工場であれば交換できる場合があります。これまでの交換履歴から本当にミッションオイルを交換するか判断しましょう。
下回りの洗浄を定期的にする
ハイエースのように業務で長く使う車の場合、おすすめしたいのは下回りの洗浄です。一見するとメンテナンスと異なる項目のため、あまり関係がないと思われがちですが、融雪剤や塩分などの汚れからくるボディーへのダメージは大きなものです。
特に、積雪地方を走行したり海の近くを走行したりするなら、下回りにも大きな影響が出ています。洗車機にかけたとしても、ボディの下回りは洗車されていないことも多いです。
定期的な洗浄や錆を防ぐ防錆処理を行うとよいでしょう。
ハイエース ディーゼルの中古車相場

ディーゼルエンジンのハイエースの中古車相場をご紹介します。
価格ドットコムに2023年1月時点で掲載されている車両例でも、走行距離が多い車両があります。業務で使用することが多い車両なので、未使用車に近い車両と走行距離が伸びた車両の選択肢が多いです。
ハイエースディーゼルの中古車例
グレード | 年式 | 走行距離 | 価格 |
スーパーGL | 2023年 | 2km | 388.0万円 |
ロングスーパーGL | 2011年 | 19.1万km | 169.0万円 |
S ロングDX | 2007年 | 22.8万km | 124.0万円 |
3.0 | 2008年 | 19.5万km | 108.0万円 |
2.5 | 2005年 | 18.7万km | 75.0万円 |
※参考:価格ドットコム
このように、程度がよい車両と10万kmを超えている車両の選択肢が多いため、中間の車両の選択肢は少なめです。
過走行車の場合は費用負担を抑えられますが、その後の整備が必要でしょう。何を重視するのかによって、どのような車両を選ぶのか決定できそうです。
ハイエース ディーゼルと競合車種との比較
ディーゼルエンジンを搭載したハイエースと競合車種を比較してみましょう。直接的な競合となるのは、日産のNV350キャラバンでしょう。
日産 キャラバン

画像引用元:日産
日産が発売しているキャラバンも、複数のラインアップを展開しており、業務に合わせて選択しやすくなっています。
ガソリンエンジンとディーゼルエンジンが設定されているので、走行シーンに合わせてパワーユニットを選択できるのは魅力です。
ディーゼルターボエンジンは2.5Lのものになっています。バンの場合の燃料消費率は、11.3km/Lです。燃費性能を向上させながら高トルクなエンジンでスムーズに走行できます。
キャラバンの特徴としてアドブルーのタンクが大型化されているため、補水回数が最小化されている点があります。ハイエースより補水回数は抑えられるでしょう。
ハイエース ディーゼルをお得に購入する方法

ディーゼルのハイエースをお得に購入する方法を紹介しましょう。中古車相場からすると、未使用車に近いコンディションか過走行車の選択肢が多いため、長く使う業務用と考えるなら新車購入がおすすめです。
車両価格が高くなりがちなハイエースは、ローンでの購入がおすすめ。毎月の支払い額を一定にでき、手元にキャッシュを残しておけるからです。
しかしローンは金利手数料を考慮して、比較する必要があります。たった数%の金利の違いでも、総支払額にすると大きな差になるからです。
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