軽自動車の寿命は、「走行距離が10万kmを超えると寿命」といわれていましたが、近年の軽自動車は性能が向上しており、より長く走行できるようになっています。また、適切にメンテナンスを行うことで、さらに寿命を延ばすことも可能です。
この記事では、軽自動車の寿命がどれくらいなのか、寿命を延ばすための方法、そして車を手放すタイミングについて解説します。




軽自動車の寿命や耐久年数

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軽自動車の寿命は、法定耐用年数の他に一般的な乗り換えのタイミングで図ることができるでしょう。また、車両のコンディションの変化で寿命を判断することも可能です。
軽自動車の平均寿命と耐久年数の違い
車の安全性を考慮する際に、「法定耐用年数」という指標があります。これは、国が車をどれくらいの期間使用できるかを示している年数です。車の種類や経過年数によって異なりますが、新車の軽自動車の場合、法定耐用年数は4年とされています。中古車の場合はさらに短く、計算式により(法定耐用年数-経過年数)+(経過年数×0.2)で求められます。
ただし、この4年を過ぎたからといって、軽自動車が使用できなくなるわけではありません。法定耐用年数は、あくまで業務用車両の資産価値を計算するために定められた年数だからです。そのため、適切にメンテナンスを行えば、4年を過ぎても安全に使用し続けることが可能です。
日本自動車工業会の調査によれば、新車から新車に買い替える方の平均使用年数は7.7年という結果が出ています。ただし、これは車の寿命を意味するものではありません。多くの車はまだ十分に使える状態で買い替えられており、そういった車は中古市場に出回り、次のオーナーに引き継がれます。
では、軽自動車の寿命はどれくらいかというと、一般的には年数で見ると10年程度が1つの目安とされています。しかし、実際には10年を超えても多くの車が問題なく使用できることが多いです。普通車の場合、定期的にメンテナンスを行っていれば15年から20年、軽自動車の場合は12年から16年程度使用できるとされています。
軽自動車は、小型で軽量なため、普通車よりも耐久性が若干低い部品が使われていることが多いですが、しっかりとしたケアを行えば長持ちさせることができます。
軽自動車の寿命に影響を与える要因
軽自動車の寿命について、走行距離や年数だけでなく、他にも注意すべきポイントがいくつかあります。ここでは、特に大きな影響を与える4つのタイミングをピックアップします。
エンジン交換が必要になった時
エンジンは車の心臓部です。エンジンに不具合が生じると、当然ながら車は走行できなくなります。エンジンの修理や交換は可能ですが、全体交換となると20〜30万円程度の費用がかかり、修理に1か月ほど要することもあります。
必要になる費用や期間から、エンジン交換が必要になるタイミングは、軽自動車の寿命と考える人が多いです。
タイミングベルトの状態が悪くなった時
タイミングベルトは、エンジンの動作をコントロールする重要な部品です。特に軽自動車は、普通車に比べてエンジンの回転数が高いため、タイミングベルトが劣化しやすい傾向があります。
交換費用は3万円程度で、エンジン交換よりは安いですが、それでも寿命を意識すべきポイントです。
バッテリー交換が必要になった時
現代の車は多くの電子機器で動いているため、バッテリーは重要な役割を果たしています。バッテリーが弱ると、エンジンのかかりが悪くなったり、窓の動きが遅くなるといったサインが見られます。交換の目安は3〜5年で、費用は5,000円〜3万円程度です。バッテリー交換自体は大きな負担ではありませんが、このタイミングで車全体の状態を見直し、乗り換えを考えるのも良いタイミングです。
燃費が悪くなった時
軽自動車を選ぶ理由のひとつに「燃費の良さ」が挙げられることが多いですが、車は使用を続けるうちに燃費が悪化します。寿命だと判断する主な理由は2つあります。1つはエンジンの劣化です。エンジンオイルの不足や漏れが発生すると、エンジンの効率が低下し、燃費が悪化します。
もう1つはオイルポンプの劣化で、ポンプが正常に動作しなくなると、エンジンに余計な負担がかかり、燃費が悪化します。燃費の悪化は車の他の部分にも不具合が生じているサインである可能性があり、このタイミングで修理や買い替えを検討することができます。
軽自動車の寿命を延ばすためのポイント

軽自動車の寿命を延ばすためには、定期的なオイル交換やボディの塗装を守ること、さらに適切なタイミングで部品交換することは欠かせません。
オイル交換を欠かさない
軽自動車の寿命を長くするためには、定期的なオイル交換が欠かせません。エンジンオイルは、エンジン内部の金属部品同士の摩擦を減らし、スムーズに動作させる役割を果たしています。
エンジンにかかる負担を軽減するためにも、オイル交換は必須です。走行距離に関係なく、最低でも年に1回は交換を行いましょう。距離を目安にする場合は、1万kmごとの交換が理想的です。特に、短距離走行を繰り返す「シビアコンディション」での運転をされる方には、5,000kmごとの交換が勧められていることが多いです。
※カミタケモータースでは4,000kmまたは6ヵ月での交換をおすすめしています。
ボディの塗装を守る
車の寿命を延ばすためには、定期的な洗車やワックス掛けも有効です。自宅のガレージに保管している場合でも、走行中には紫外線や雨、土ぼこりにさらされます。特に虫や鳥のフンは放置すると、ボディの塗装にダメージを与える可能性があるため、注意が必要です。
さらに、海や雪道を走行した後も注意が必要です。塩水や融雪剤が車の下回りに付着したままにすると、さびや腐食の原因となります。帰宅後はすぐに洗車を行い、下回りも洗い流しましょう。
消耗品を定期的に交換する
オイル以外にも、ゴム部品などのパーツは、年数や走行距離に応じて交換が推奨されています。車検時に交換を勧められた場合でも、費用が気になって先延ばしにすることがあるかもしれませんが、後々高額な修理が必要になることも考えられます。
たとえば、シャフトブーツが劣化したまま放置すると、ブーツが破れ、異物がジョイント部分に混入し、損傷を引き起こすことがよくあります。交換が必要かどうか不安な場合は、取扱説明書を確認するか、劣化した部分を実際に見せてもらって判断しましょう。
車に優しい運転をする
エンジンの寿命を延ばすためには、エンジンに優しい運転を心がけることも大切です。特に冬場はエンジンやオイルが冷えていることが多いので、エンジンをかけた後すぐに発進せず、少し暖機運転をすることをおすすめします。
急発進や急ブレーキは、エンジンや駆動系に大きな負担をかけるため、なるべく控えるようにしましょう。
寿命が近い軽自動車の特徴

寿命が近い軽自動車は、多くの場合に不具合が発生します。
タイミングベルトの故障
タイミングベルトは、エンジン内の「カムシャフト」と「クランクシャフト」をつなぐ重要な部品です。これによりエンジンの動作がしっかりと同期し、車がスムーズに走行するための役割を果たしています。そのため、タイミングベルトが切れるとエンジンに大きな損傷を与える可能性があります。
タイミングベルトの寿命は一般的に10年ほどとされており、劣化が進むと他の部品も交換が必要な時期に差し掛かっていると考えるべきです。
最近の車では「タイミングチェーン」が主流となっており、これは樹脂製のベルトに比べて非常に耐久性が高くなっています。適切に整備を行っていれば、30万キロ程度まで交換が不要とされるほど耐久性があります。
燃費が悪化する
また、燃費の低下も車の寿命が近づいている兆候かもしれません。多くの場合、消耗品の交換やオイルのメンテナンスで燃費は改善されますが、それでも燃費の低下が繰り返される場合は、車の寿命が近づいている可能性が考えられます。修理を行っても燃費が元に戻らないこともあり、その場合は買い替えの方が経済的に有利なこともあります。
一方で、燃費の悪化が車本体の問題ではなく、タイヤの空気圧の低下によるものの場合もあります。空気圧が低下するとタイヤの接地面積が増え、摩擦が大きくなるため、車を動かすのに余分な力が必要となり、燃費が悪化する可能性があります。燃費が気になる場合、まずはタイヤの状態を確認することをおすすめします。
異音がする
車から異音が聞こえることも寿命のサインとなります。特に、段差を越えた際の音は足回りの問題が多く、アイドリング中に異音が聞こえる場合は、エンジンの寿命が近づいている可能性があります。
こういった部品の修理は高額になることが多いため、異音が気になる場合は、どのような音か、いつ聞こえるか、どの部分から発生しているかを確認し、整備士に明確に伝えるようにしましょう。
それでも原因がわからない、もしくは修理しても異音がなくならない場合、乗り換えを検討する方がよいかもしれません。
軽自動車の買い替え時期の目安は?

車検を通すか買い替えるかの判断基準
車の買い替えタイミングについて、車検の観点から考えると、車検直前が最適なタイミングです。なぜなら、車検費用をかけずに車を売却できるからです。
新車の場合、最初の車検は購入後3年目に行われます。その後、乗用の軽自動車は2年ごとに車検が必要です。車の資産価値は5年で約半分になるため、5年目の車検前に買い替えることで、下取り価格がまだ高い状態で売却できる可能性があります。
その後も2年ごとに7年目、9年目と車検がありますが、特に9年目の車検前が最後のチャンスといえるでしょう。車種によって価値は異なりますが、一般的には車検ごとに価格が下がっていきますので、車検を通すべきなのか考えておくのがおすすめです。
軽自動車のリセールバリュー
車の価値は5年で半分、10年経過するとほぼ無価値に近づきます。特に10年以上経過して、走行距離が5万kmを超える車は、下取り価格がほぼつかないこともあります。そのため、10年を「車の寿命」として考えるのが一つの目安です。
特に軽自動車はこの傾向が強いです。ただし、10年以上経過しても走行距離が4万km以下であれば、多少の価格がつくこともあります。10年以上乗り続けた車は、下取りが難しくなることが多いため、軽自動車はできるだけ寿命を迎える前に売却するのがおすすめです。
特に人気車種の場合、走行距離が長くても相場に見合った価格がつくこともありますが、10年以上経過した車は買取業者でも売却が難しくなる場合があります。
軽自動車のコストパフォーマンス
軽自動車は、寿命まで乗り続けない方がコストパフォーマンスが良いという考え方もあります。最近の軽自動車は人気があり、短い期間で乗り換えることで、高額な査定を受けられる可能性が高いです。
新車で購入した軽自動車は、3年または5年での売却が推奨されます。この期間で手放すと、メンテナンスコストが低く抑えられ、高額査定が期待できるからです。車の価値は5年で半額、10年でほぼ無価値になると言われているため、5年以内に売却することで、良いコストパフォーマンスを維持できます。
また、車検も3年であれば受ける必要がなく、5年であれば1度のみで済みます。車検費用も5万円〜8万円が相場となっており、総合的に判断すると3年または5年での乗り換えが、維持費や査定額のバランスから見ても効率的な選択となります。
車を長く乗ることが必ずしも得とは限らないため、こうしたタイミングでの買い替えを検討することをおすすめします。
軽自動車をお得に乗り換える方法
軽自動車をお得に購入するには、登録済み未使用車や低金利プランの利用がおすすめです。
未使用車
お得に購入したい方におすすめの方法は、未使用車を選択することです。登録済(届出済)未使用車とは初度登録されていて一般の運行に供されていない車のことです。
登録されているので、中古車という扱いですが、コンディションは限りなく新車に近い車になります。中古車の場合はコンディションが心配だという方でも、未使用車なら安心して乗れるでしょう。
保証期間も充実していますし、走行距離も場内の移動のみでほとんど走行距離がないという車両も多いです。在庫車両に限られているのでグレードやボディカラーが選びにくいことが懸念点ですが、弊社カミタケモータースでは常時300台以上の在庫車両を展示しているので、好みのクルマを探していただきやすいです。
ぜひこちらから最新の在庫情報をチェックしてください。

低金利プラン
お得に軽自動車を購入したい方におすすめの別の方法は、低金利プランを利用して購入することです。
低金利プランとは名前の通り金利が低いローン商品のことです。軽自動車でもグレードが高いモデルになると、200万円を超えることがあるのでローンを利用される方は一般的になっています。
ローンは毎月の支払い額を一定にして、無理なく希望する車を購入できる方法ですが、どうしても金利手数料の負担が発生します。
その金利手数料の負担を抑えられるのが低金利プランです。低金利プランは金利が低いので、手数料負担が抑えられ、トータルコストが低くなります。
たとえば弊社カミタケモータースでは、新車1.99%の超低金利プランを提供しており、他社同等プランと比較して何十万円も差額が出るケースもあるほどです。「OPプレミアムプラン」なら乗り出しに便利なオプションもセットになっているのでお得!
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よくある質問
- 軽自動車の寿命はどのくらい?
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以前は10万km、10年が寿命といわれていましたが、近年の軽自動車はメンテナンスをしておくならさらに乗れます。部品交換がしっかりされているかが、軽自動車の寿命を左右します。
- 寿命が近い軽自動車の特徴は?
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エンジンなどから異音が発生していたり、エンジンのかかりが悪いなどのコンディションは軽自動車の寿命を判断する要素となります。
