軽自動車を維持するためには様々な費用が必要ですが、必ず支払うべきものに税金があります。普通自動車と異なり軽自動車の重量税は一定ですが、燃費基準や排ガス性能によって異なる場合があります。
そこでこの記事では、軽自動車の自動車重量税を計算する方法や、エコカー減税でどのような変化があるのかご紹介します。
軽自動車の重量税のポイント
- 軽自動車は重量にかかわらず一定の金額
- エコカー減税対象者は優遇される
- 軽自動車検査協会のサイトから調べられる
軽自動車の重量税

軽自動車を維持するためには、複数の税金を支払う必要があります。
軽自動車を購入する際や、維持するのに必要な税金は以下の通りです。
- 軽自動車税
- 自動車重量税
- 環境性能割
- 消費税
軽自動車でも支払う自動車重量税とは、新規検査や継続検査の際に車検証の有効期間分を支払う税金です。
普通自動車の場合は車両重量が車種によって異なるため、重量によって税額が変化します。しかし軽自動車の場合は一定額となります。車両によって車両重量が異なるものの、税額は変わりません。
軽自動車の重量税は、新規検査や継続検査で支払うため必ず納税しなければいけない費用です。新車登録するときには3年分、継続検査では2年分をまとめて支払います。
国土交通省が定める基準を満たしている車は「エコカー」と認定されており、優遇措置が与えられています。その中には重量税の軽減も含まれています。
税額は車の環境性能に応じたものになり、性能によって免税や減税されるものです。エコカー減税は2021年4月末までの期限でしたが、適用期間が2023年4月30日まで延長されています。今後どのようになるのか注目しておくべき税金です。
軽自動車の税額

軽自動車の重量税は1年あたり3,300円なので、支払う年数分を納付することになります。
軽自動車の重量税の金額は以下の通りです。
新規登録時
エコカー |
エコカー(本則税率から軽減) |
エコカー外 | |||
年数 | 免税 | 75%減 | 50%減 | 25%減 | 軽減なし |
3年自家用 | 0円 | 1,800円 | 3,700円 | 5,600円 | 9,900円 |
2年自家用 | 0円 | 1,200円 | 2,500円 | 3,700円 | 6,600円 |
2年事業用 | 0円 | 1,200円 | 2,500円 | 3,700円 | 5,200円 |
継続検査時
エコカー | エコカー | エコカー外 | エコカー外 | エコカー外 | |
年数 | 免税 | (本則税率) | 右以外 | 13年経過 | 18年経過 |
2年自家用 | 0円 | 5,000円 | 6,600円 | 8,200円 | 8,800円 |
2年事業用 | 0円 | 5,000円 | 5,200円 | 5,400円 | 5,600円 |
自家用や事業用の違いはありますが、エコカーに該当するかによって金額が異なります。
令和5年5月税制改正に伴う考え方のポイント
継続検査、中古車の新規登録等を行う場合
・令和2年度燃費基準を達成している
上記の場合は、以下の1~3の条件を考慮します。
①2019年5月1日から2021年4月30日までの間に新車新規登録
をし、令和2年度燃費基準190%達成しており、初回継続検査
等である
→免税
② 2021年5月1日から2023年12月31日までの間に新車新規登
録をし、令和12年度燃費基準120%達成しており、初回継続検
査等である
1~3のどれにも該当しない→本則税率
③平成30年排出ガス規制50%低減以上のうち、
【2023年5月1日から2023年12月31日までの間】
令和12年度燃費基準60%未満である
【2024年1月1日から2025年4月30日までの間】
令和12年度燃費基準70%未満である
3に該当する→当分の間税率 13年未満車
・令和2年度燃費基準を達成していない場合
新車登録から13年、もしくは18年経過しているかを確認します。
計算方法
軽自動車の重量税額は一律で年間3,300円なので、新車を購入して新規登録する時には9,900円を納付します。その後は、2年ごとの継続検査で2年分の6,600円を納めます。
エコカー以外では税率が異なりますし、13年経過や18年経過している車に関しては重課されるのが注意点です。
それぞれ自家用で13年経過した車種は、2年間で8,200円、18年経過した車種は8,800円です。軽自動車の重量税を計算するときには、新車登録から何年経過しているかも考慮するようにしましょう。
新車購入時に支払う重量税は、グレードによって燃費基準の達成割合が異なるケースもあるので、販売店に確認するのがおすすめです。商談をする際に、支払う重量税について聞いてみるとよいでしょう。
エコカー減税
エコカー減税とは、環境に優しい車への乗り換えを促進するための軽減措置です。期間限定の軽減措置でしたが、延長され続けています。しかし軽減率は異なってきました。
エコカー減税が適用されるのは、国土交通省が定める燃費基準を達成している車種のみです。燃費基準の達成割合によって減税率が異なり、25%減、50%減、75%減に分けられます。
達成割合は車種だけでなくグレードによっても異なるケースがあるため、エコカー減税の対象車種やグレードかどうかをチェックしておく必要があるでしょう。
重量税の還付

重量税には還付制度が定められているため、今乗っている車を永久抹消にした場合には還付申請を行うと残り期間に応じて返還されます。
軽自動車の重量税も次回の車検までの期間の税金を支払っているため、途中で車を使用しなくなると、その期間分の税金が返還されるのです。しかし条件があり、車検の残存期間が1か月以上です。
重量税の還付を受けるためには、解体を理由とする解体届出と一体となっている還付申請書類に、必要事項を記入してから軽自動車検査協会窓口に提出します。自動車重量税の還付には振込口座とマイナンバーの記載が求められています。
廃車手続きと同時に還付を受ける手続きを忘れないようにしましょう。
軽自動車の重量税を調べる方法

新車購入時に燃費基準の達成割合が分かっているのであれば、上記の表に照らし合わせて税額をチェックできるでしょう。しかしグレードによっても燃費達成基準が異なると、どの基準を満たしているのか分からないこともあります。
軽自動車検査協会の公式サイトには、継続検査時の軽自動車税を検索できる「次回自動車重量税額照会サービス」が提供されています。
車体番号を入力すると、次回の自動車重量税額を調べることが可能です。車検証を見ておくと必要な情報を入力して検索できます。
まとめ

軽自動車の重量税は一定になっているので、普通自動車と比較すると分かりやすくなっています。しかし新車登録からの経過年数やエコカー減税の対象車なのかによって、税額が異なるケースがあります。
軽自動車の重量税を検索したいのであれば、軽自動車検査協会のサービスを利用して該当車種の次回の税額を把握できるでしょう。
よくある質問
- 軽自動車の重量税とは
-
軽自動車の重量税とは、車両の重量に合わせて支払う税金で、普通車とは異なり一定額です。車検証の有効期間分を支払うものです。
- 軽自動車の重量税はいつ支払う?
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軽自動車の重量税は、車検のときに支払います。乗用車の場合は新車登録では3年分、その後は2年分を支払います。
- 重量税は還付される?
-
重量税は解体をした場合で、1か月以上の残存期間があると還付されます。解体届出と一体となっている還付申請書類に必要事項を記載して手続きします。