自然災害が発生すると、我々の大切な車にも被害が及ぶことがあります。そんな時、「車両保険を使えるのか?」と疑問に思うことでしょう。今回の記事では、自然災害が発生した際に車両保険がどのように役立つか、そして注意すべきポイントについて詳しくご紹介します。

自動車保険とは?

まず、自動車保険とは、自動車を所有または運転する際に、事故や自然災害による損害を補償するための保険です。一般的に、自動車保険は以下の4つの補償に分けられます。
- 対人賠償責任保険:他人のけがに対する損害を補償する保険。
- 対物賠償責任保険:他人の財産(車や建物)に対する損害を補償する保険。
- 人身傷害保険:自身や同乗者が事故で負傷した場合に、医療費や入院費、遺族に対して補償する。
- 車両保険:自分の車両に対する損害をカバーする保険。車の事故や自然災害による損害に対して補償する。

自動車保険と車両保険の違い
結論からすると車両保険は自動車保険の一部となり、事故でも車両に関する補償があるものです。そもそも自動車の保険には、加入が義務付けられている自賠責保険と自動車保険の2つがあります。
自賠責保険は、被害者救済のためのもので、対人賠償のみとなっています。そのため物に対する、そして人に対する補償が足りないので、任意保険に加入する方が多いです。
事故が起きた場合に、車両の損傷を補償するのが車両保険です。
自然災害で被害にあったら車両保険は使えるの?

前提として、車両保険に加入していれば、自然災害による被害もカバーされます。つまり、自然災害の被害を補償したい場合は、車両保険に加入しておく必要があります。
しかし、自然災害の種類によっては通常の車両保険では補償されないこともあります。一般的に、地震・噴火・津波に関しては通常の車両保険では補償されません。しかし、特約に加入している場合は補償を受けられることがあります。
車両保険の補償内容
車両保険の補償範囲には、一般条件型とエコノミー型があり、以下のように異なります。
一般条件型:車同士の事故、火災、爆発、台風、竜巻、洪水、高潮、落書き、いたずら、駐停車中の事故、当て逃げ、単独事故など、多くの場合に補償されます。
エコノミー型:一般条件と比較して、単独事故など一部の事象は補償対象外ですが、自然災害に関しては台風などが含まれます。
※保険会社によって、補償の範囲が異なる場合があります。
自然災害が車に与える具体的な影響
台風
台風では、突風によって物が飛来してきたり、機械式駐車場などが水没して被害を受けることがあります。道路の冠水や河川の氾濫など、避けられない事態によって被害を受けることもあるでしょう。
大雨
冠水した道路で被害を受けた場合や土砂災害に巻き込まれるなどがあります。突然の水没などの可能性がある災害なので、保険で備えをしておきたいものです。
竜巻
竜巻の被害では、車が飛ばされてしまったり、物が飛来してきたりという被害があるでしょう。また、自分の車が他の車を傷つける可能性もあります。一般的な車両保険で補償できますが、条件によっては対象外となることもあるので、事前に確認しておきましょう。
洪水
洪水は、河川が氾濫したなどで水没したときの被害が想定されます。洪水で車が流されて他の車を傷つけるという可能性もありますが、その場合の賠償責任はありません。
雹
雹が降るとボンネットや屋根がへこんでしまったり、窓ガラスが割れてしまったりします。
大雪
車両保険に加入している場合でも、条件によっては補償されないケースがあります。その条件には車に衝突したかどうかがあります。保険会社によって条件が異なることがあるのでチェックしておきましょう。
地震
地震による車の被害は、自動車保険では補償されません。大きな災害で保険料の設定が難しいので補償されないことになっています。保険会社によっては全損時の一時金がある特約が設定されていることもあります。
車両保険を使うと等級ダウン?
車両保険を使用すると、等級が下がり、保険料が上昇する可能性があります。事故有係数適用期間が発生し、適用期間中は高い保険料を支払う必要があります。
また、自動車保険には免責金額が設定されている場合があります。これは保険金を受け取る際に、自己負担をする金額になります。
自己負担額と保険金を受け取った場合の更新後の保険料とを鑑みて保険を使用することを検討するのがよいでしょう。

車両保険の申請プロセスと必要書類
自動車保険を使う際には、以下の書類が必要です。
- 保険金の請求書
- 交通事故証明書
- 事故発生状況報告書
- 診断書
- 診療報酬明細書
- 休業損害証明書
- 示談書
- 通院交通費明細書
さらに車両の損害については、以下のような書類が必要です。
- 修理費見積もり書
- 事故車両の写真
- 契約車両の写真
ただし保険会社が取り寄せてくれる書類もあるので、何が必要なのかチェックしておきましょう。
書類の書き方は保険会社から指定された書式で提出しましょう。
まとめ
自然災害に備えるためのポイント
自然災害に備えて自動車保険を選ぶ際には、以下のポイントを考慮することが大切です。
- 対応する自然災害の種類:補償内容がどの自然災害をカバーするかを確認し、地震・噴火・津波については別途特約を加入するかどうか検討するのがよいでしょう。
- 免責金額:設定された免責金額を把握し、自己負担額が発生することを確認しておきましょう。
- 保険料の変動:自動車保険を使用した場合に等級ダウンが起こり、保険料が上昇することを考慮し、経済的な選択を検討するのがよいでしょう。
どういった補償が必要なのか?今、加入している内容がちゃんと補償されるのか?少しでも、不安な場合は是非カミタケモータースまでお問い合わせくださいませ。
ご加入内容をしっかりと把握し、最適な内容でご加入されることをお勧めします!
※2023年9月時点の内容のため、内容が変更になっていることがあります。

よくある質問
- 自然災害で車両保険は使える?
-
多くの場合には自然災害で車両保険が使えます。しかし地震のように対象外の場合や契約条件によって対象でないこともあります。
- 車両保険を使うと等級はダウンする?
-
車両保険を使うなら等級がダウンすることはあります。等級ダウンすると翌年の保険料が上がってしまう可能性があります。自費で修理するのがよいのか、それとも保険を使う方がよいのか検討してみましょう。
※このホームページは、各保険の概要についてご紹介しており、特定の保険会社や商品名のない記載は一般的な保険商品に関する説明です。取扱商品、各保険の名称や補償内容は引受保険会社によって異なりますので、ご契約にあたっては、必ず重要事項説明書や各保険のパンフレット等をよくお読みください。ご不明な点等がある場合には、カミタケモータースまでお問い合わせください