立体駐車場に適した車の選び方と注意点|コンパクトカーやSUVも対応可能?

立駐 車

立体駐車場は高さ制限などがあり、場所によっては乗っている車を停められない場所もあります。

そこで、立体駐車場に適した車の選び方や注意点を紹介しています。立体駐車場に停めやすいおすすめの車種もピックアップしているので、参考にしてください。

目次

立体駐車場に車を停める際の基礎知識

立体駐車場

立体駐車場は、どの車でも停められるわけではありません。立体駐車場の種類や特徴、車両のサイズ制限などを把握しておくとスムーズに適切な駐車場を選べます。

立体駐車場を利用する機会がある人は、要チェックです。

立体駐車場の種類と特徴

立体駐車場は大きくわけて2つに分けられ、それぞれ以下のような特徴があります。

  • 自走式立体駐車場:ドライバー自身が駐車スペースに車を収容
  • 機械式立体駐車場:パレットに車を乗せて機械操作をして車を収容

自走式立体駐車場は、スロープを走行し空きスペースに駐車する方式の駐車場です。地上2階建て以上の階層からなり、駐車可能台数は数十台から数百台と数多く駐車できます。駐車スペースは十分に確保されていることが多く、乗り降りや荷物の出し入れがしやすいのも特徴です。

一方、機械式立体駐車場はパレットと呼ばれる台に車を停めてから機械操作をおこない、駐車スペースに車を搬送して収容します。

数台から数十台が収容可能な台数で、自走式立体駐車場に比べると規模は小さいです。

車両サイズ制限

立体駐車場には高さ制限がされていて、場合によっては愛車を駐車できない可能性もあります。

車両の高さや幅、立体駐車場の高さなどの制限を知っておかないと車に傷をつける可能性もあるため、しっかり把握しておきましょう。

駐車場は駐車ますの幅と奥行きが、“小型車用は2.3m×5.0m以上、普通車用は2.5m×6.0m以上”を原則とするサイズ制限を設けています。

立体駐車場に駐車できる車両は、自走式立体駐車場と機械式立体駐車場で条件が異なりますが、機械式立体駐車場の方がより条件が厳しいです。国土交通大臣により認定を受けた自走式立体駐車場では、車両総重量が2トンまたは2.5トンまでです。

機械式立体駐車場の一般的なサイズ制限は、“全幅1.85m、全高1.55m”ですが駐車場によって制限は異なるため、駐車前の確認は必ずおこないましょう。

車高や車幅で注意すべきポイント

立体駐車場は車両サイズが制限されるため、車によっては駐車できない場所があることを知っておく必要があります。とくに、近年全高が高い車も多く登場しているので、自身の車のサイズ感は把握しておきましょう。

また、車高や車幅制限を満たしていても、タイヤ幅によっては駐車できない可能性もあります。大きなタイヤや特殊なタイヤを装着している場合は、立体駐車場の制限を満たさない場合もあるので注意が必要です。

  • 車のサイズを把握しておく
  • 事前に立駐の制限を把握しておく

繰り返しになりますが、立体駐車場で車のサイズ感にともなう失敗をしないためには車のサイズ感は必ず把握しておきましょう。

また、立体駐車場を利用する場合は事前に駐車場ごとの制限を把握しておくとよいです。自走式立体駐車場は駐車可能台数が多いため満車になっていることは少ないですが、機械式立体駐車場は駐車可能台数が少なく満車になっている可能性もあります。

利用しようと考えていた立駐に停められないことも想定して、いくつか目星をつけておくと安心です。

立体駐車場対応の車を選ぶ際のポイント

立体駐車場

立体駐車場には制限があるため、それらに対応している車を選ぶとスムーズに駐車が可能です。どのようなことに注意すればよいかを紹介しています。

ただし、立体駐車場に合わせて車を選ぶよりも、車の大きさに合った駐車場を探す方が現実的といえそうです。

コンパクトカー

コンパクトカーはその名のとおり、ボディサイズが小さめなので小回りが利き運転しやすいです。サイズ感は“全長4,700mm以下、全幅1,700mm以下、全高2,000mm以下”のものが多いです。

機械式立体駐車場の一般的なサイズが“全幅1.85m、全高1.55m”と比べると、コンパクトカーの種類によっては高さ制限を満たさないことがわかります。

立体駐車場の利用を考えていてコンパクトカーを選ぶ際は、全高に着目しましょう。選びたいコンパクトカーの全高が高い場合は、機械式立体駐車場ではなく自走式立体駐車場を選ぶと安心です。

SUVやミニバン

比較的新しい機械式立体駐車場は全幅や全高のサイズが大きくなっているところもありますが、“全幅1.85m、全高1.55m”のサイズ制限がある場所も存在するのでSUVやミニバンを選ぶときも注意が必要です。

SUVは比較的全高が高いものが多いため、機械式立体駐車場では制限を満たさないことも多いです。同じSUVでもコンパクトSUVであれば、立駐の制限を満たすものもあります。

ミニバンは室内空間が広く快適な乗り心地が魅力ですが、車高も高く開放感もあるため機械式立体駐車場では制限を満たさないことも多いです。

全幅も、全高もどちらも確認しておくことが重要です。機械式立体駐車場対応のSUVやミニバンを選ぶと、モデルが限られることは念頭に置いておきましょう。

SUVやミニバンサイズにも対応しているサイズの立体駐車場を見つけるとよいです。

立体駐車場に停めるメリット・デメリット

立体駐車場に車を停めると雨や風をしのぐことができます。また、紫外線による車の劣化を防ぐことも期待できます。しかし、立体駐車場の種類によっては入出庫に時間や手間がかかることも。

また、駐車場によっては高さ制限などで利用できないこともあります。メリット、デメリットそれぞれを把握したうえでの利用をおすすめします。

立体駐車場に停めやすいおすすめ車種

立体駐車場に停めやすい車種を6つピックアップしました。サイズ感や特徴を紹介しているので、立体駐車場を頻繁に利用する人は愛車選びの参考にしてください。

フロンクス

フロンクス

スズキフロンクスは、存在感漂うクーペスタイルSUVです。

全長×全幅×全高(㎜)3,995×1,765×1,550
長さ×幅×高さ(㎜)室内寸法1,975×1,425×1,200
燃料消費率(㎞/L)17.8~19.0
価格(税込み)2,541,000円~2,739,000円

二段式のヘッドランプと横一文字のテールランプがより存在感を引き立てており、洗練された印象を与えています。標準装備のワイヤレス充電器や、電動パーキングブレーキなどあったらうれしいと感じる便利機能も充実しています。

比較しているほかの車種のなかで最も全高が低いため、高さ制限が気になる立体駐車場にもぴったりです。最小回転半径4.8mで取り回し性能も優れていて、狭い場所や駐車場でも運転しやすいのが特徴です。

あわせて読みたい
フロンクスの内装を徹底解説!デザインと快適性、機能まで紹介 スズキの新型フロンクスは、2024年7月25日に情報が公開されたコンパクトSUVで、10月16日に発売されました。 この記事では、新型フロンクスの内装についてレビューしてい...

ライズ

ライズ

トヨタのライズは引き締まったボディで運転しやすいのが魅力です。

全長×全幅×全高(㎜)3,995×1,695×1,620
長さ×幅×高さ(㎜)室内寸法1,955×1,420×1,250
燃料消費率(㎞/L)17.4~28.0
価格(税込み)1,800,700円~2,442,000円

室内空間は前席も後席もゆとりがある広々空間なので、しっかりくつろげます。グレードにより効率のいい発電を可能にする発電専用エンジンを用いており、クラストップレベルの低燃費を実現しています。

グレードによりますが、比較している車種のなかでももっとも燃費がよいです。

駐車時のステアリング操作をアシストしてくれる“スマートパノラマパーキングアシスト”を使えば音声と画面案内に従って簡単に駐車できます。慣れない立体駐車場の駐車もスムーズにおこなえます。

あわせて読みたい
発売から人気のトヨタライズ!実際の乗り心地やおすすめポイントをご紹介 2019年11月の発売から2年以上経つものの、人気の勢いが止まらないトヨタのSUV「RAIZE(ライズ)」。 発売から2年目の2021年11月に、一部改良が実施されて、ハイブリッド...

ルーミー

ルーミー カスタムG

トヨタのルーミーは“動ける広い部屋”というコンセプトのもと、ずっと乗っていたいと感じるような居心地のよさが魅力です。

全長×全幅×全高(㎜)3,700/3,705×1,670×1,735
長さ×幅×高さ(㎜)室内寸法2,180×1,480×1,355
燃料消費率(㎞/L)16.8~18.4
価格(税込み)1,742,400円~2,294,600円

“パノラミックビューモニター”は前後左右に搭載された4つのカメラによって見づらい障害物も確認できるため、慣れていない駐車場などでも安心です。

また、両側パワースライドドアで、荷物を持ったままの乗り降りも快適におこなえます。さらに、予約ロック機能を使えばドアが閉まったあとの自動ロックができるので鍵の閉め忘れなどを防ぐことも可能です。

あわせて読みたい
ルーミーとはどんな車?特徴・内装・外装・グレードなどを徹底解説! ルーミーはトヨタ自動車が販売するトールワゴン型のコンパクトカーです。2016年の発売以来、好調に売り上げを伸ばし、人気車種にもなっています。 今回は、そのようなル...

ソリオ

ソリオ HYBRID SZ

画像引用元:ソリオ|スズキ

スズキのソリオは、ほかのおすすめ車種と比べても比較的購入しやすい価格帯なのがわかります。

全長×全幅×全高(㎜)3,790×1,645×1,745
長さ×幅×高さ(㎜)室内寸法2,500×1,420×1,365
燃料消費率(㎞/L)17.8~22.3
価格(税込み)1,647,800円~2,293,500円

コンパクトサイズでありながら室内や荷室のスペースもしっかり確保されており、荷物を載せての移動も楽々です。見渡しやすく視界が広く、運転しやすいなどドライバーがより快適に運転できる工夫が施されているのも特徴的です。

予防安全や衝突安全もバッチリ備わっていて、運転によるストレス軽減にもつながるでしょう。

あわせて読みたい
ソリオのハイブリッドモデルが復活!カタログ燃費や他のグレードとの違い スズキのコンパクトカーであるソリオに、ハイブリッドモデルが復活しました。ミニバンよりも小さくてもスライドドアを搭載しているモデルですが、これまではマイルドハ...

オデッセイ

e:HEV ABSOLUTE・EX BLACK EDITION オデッセイ

画像引用元:オデッセイ|Honda公式サイト

ホンダのオデッセイは、広々快適空間でありながら超低床プラットフォームで、荷物の運搬も楽におこなえます。

全長×全幅×全高(㎜)4,860×1,820×1,695
長さ×幅×高さ(㎜)室内寸法2,915×1,560×1,285
燃料消費率(㎞/L)19.6~19.9
価格(税込み)4,800,400円~5,164,500円

走行モードは3つからなり、走行シーンに合わせて自動で切り替えできるため、効率的な走りがおこなえます。乗車人数に合わせてシートアレンジを切り替えると、より開放的な空間を作れて大きな荷物を載せることも可能です。

また、足先だけの出し入れでテールゲートを開閉できるので、荷物で手がふさがっていても心配いりません。

あわせて読みたい
オデッセイの特徴|内外装やサイズ、競合車種との比較 2023年12月8日に、ホンダのオデッセイの一部改良が日本で行われ、日本で発売開始されました。 28年販売されてきたホンダのミニバンですが、2022年から約1年3か月ぶりの...

ヴェゼル

ヴェゼル

ホンダのヴェゼルはシンプルなデザインでありながら、センスのよさを感じさせる大人の雰囲気が魅力的です。

全長×全幅×全高(㎜)4,340×1,790×1,580/1,590
長さ×幅×高さ(㎜)室内寸法2,020×1,445×1,225/1.240
燃料消費率(㎞/L)15.0~26.0
価格(税込み)2,648,800円~3,776,300円

比較しているほかの車種のなかでも全高は低めですが、どの席に座っても心地よいと感じられ、足元などもゆったりとした空間が広がっています。

駐車をするときにも便利な機能には、急発進を防止してくれて、衝突回避や被害の軽減を支援してくれるものなどがあるため慣れない場所の立駐での駐車も安心です。

あわせて読みたい
ヴェゼルのマイナーチェンジ情報|変更点や新型の魅力 ヴェゼルはホンダのコンパクトSUVですが、2024年3月14日にマイナーチェンジする新型モデルがホームページで公開されました。 デザインの変更が行われているだけでなく、...

立体駐車場に車を停める際のトラブル回避法

立体駐車場

立体駐車場に車を停めるときは、トラブルが発生する可能性もあります。そのため、トラブルを防ぐためにできることや、確認しておくとよいことを知っておくべきです。

立体駐車場の駐車前に確認すべきことや、トラブルを回避するためにできることを紹介しています。

駐車前に確認すべきチェックリスト

立体駐車場に車を停めるときは、駐車場の利用方法を把握しておくとよいです。

駐車前に確認すべきチェックリストは以下のとおり。

  • 駐車場と車のサイズ
  • 利用方法
  • 利用時間や料金

繰り返しになりますが、立体駐車場を利用するときは利用する駐車場のサイズ制限内に収まっている車でなければなりません。

1度駐車場に侵入するとすぐに出られない状況も多いので、事前にサイズの確認は必ずおこないましょう。また、駐車場ごとに利用方法も異なるため確認しておくと慌てません。

とくに、機械式立体駐車場では機械操作が必要になるため仕組みや流れを事前に調べておくとよいです。立体駐車場の利用料金は、利用する場所によって大きく料金が異なることがあります。

支払いの際に想像よりも高かったと慌てないためにも、事前に調べておくようにしましょう。平日と土日では金額が異なるなど、条件が変わってくることもあるため注意が必要です。

立体駐車場での車両ダメージを防ぐコツ

機械式の立体駐車場に車を停めるときは、パレットに対して真っ直ぐ車を駐車するようにしましょう。駐車後機械操作をするため、所定の位置に正しく停めていないと車両がダメージを受ける可能性もあります。

ドアミラーなどをしっかりとたたみ、所定の場所に真っ直ぐ駐車することは必ず守りましょう。

万が一の事故やトラブルに備える保険の重要性

立体駐車場では、これまでに数多くの事故やトラブルが発生しています。起こそうと思っていなくても予期せぬ状態で起こるのが事故なので、万が一のトラブルに備えておくことが重要です。

保険はそんな事故を手広く補償してくれるものなので、加入をおすすめします。保険料が気になるかもしれませんが、事故やトラブルが発生したときに全額自己負担することを考えると安く感じられるでしょう。

ネット上で簡単に手続きができる通販型の保険も数多くあるため、手頃に加入できます。また、同じような補償内容であっても保険会社によって金額が異なるため、複数社比較すると費用を抑えられます。

立体駐車場で注意したいポイント

立体駐車場

立体駐車場を利用するときは注意すべきポイントを把握しておきましょう。立体駐車場は事故なども発生している場所なので、安全に利用するためにポイントを押さえておくことが重要です。

立体駐車場の条件を確認する

立体駐車場を利用するなら、自走式も機械式もどちらも条件を確認しておきましょう。車の高さや幅が、利用する立体駐車場の制限内であることがマストです。

また、自走式と機械式では利用方法が異なることも把握しておきましょう。車が立体駐車場の制限を超える大きさだった場合は、無理に侵入することはせず条件を満たす場所を見つけましょう。

車高を低く抑えるための工夫

車高を低くするには、車高調の装着とダウンスプリングを装着する方法があります。しかし、選ぶダウンサスによって乗り心地が悪くなるなどデメリットもあるため注意が必要です。

また、定められている最低地上高以下の車体になった場合は、車検に通らないなど弊害もあります。これらのデメリットも踏まえたうえで検討するとよいです。

立体駐車場探しのポイント

立体駐車場

立体駐車場を利用するときは、月極駐車場として利用する場合や時間貸し駐車場として利用する場合があります。月極駐車場として利用する際は、駐車場を借りたい場所の付近を歩いて探すと見つかることがあります。

また、不動産会社によっては月極駐車場を取り扱っているところもあるため相談するのがおすすめです。ネット検索で探す方法が最も手軽にできますが、見つからない場合は上記方法を試すとよいでしょう。

時間貸しの駐車場を探している場合は、こちらもネット検索で探せます。対応車種やサイズなども記載されていることが多いので、自分の車に合った立体駐車場を探せます。

また、入庫や出庫の方法も調べておくと万全です。グーグルマップなどを使って周辺状況などを調べておくと、スムーズに利用できるでしょう。

まとめ

立体駐車場に車を停めるときは事故や怪我を防ぐために、駐車場と車のサイズが適していることが重要です。どのような車を選べばよいか迷っているなら、紹介した車種は立体駐車場に停めやすくておすすめです。

立体駐車場でのトラブルを防ぐためにポイントをしっかり押さえて、適切な使用方法で利用しましょう。

よくある質問

立体駐車場に駐車しやすい車は?

立体駐車場は自走式であれば一般的に市販されている車であれば問題ないことが多いですが、機械式ならコンパクトカーのサイズに限定されていたり、車高に制限がある場合があります。

立体駐車場に駐車できる車選びのポイントは?

立体駐車場に駐車する予定があるなら、車のサイズを確認しておきましょう。機械式立体駐車場はサイズの制限があるケースもあるため、駐車できるタイプかチェックしておくのがおすすめです。

目次