現在販売されている登録車の40%の車がハイブリッド車になっています。
低燃費で環境に優しいだけでなく、静かに走行できることもハイブリッド車の魅力です。
かつては車両価格が高いというイメージがありましたが、最近では軽自動車にもハイブリッドモデルが登場しています。
最新モデルにはハイブリッド仕様が設定されているので、複数の選択肢から好みのモデルを選択できます。
そもそもハイブリッドとはどのような仕組みでしょうか?おすすめのハイブリッドを搭載した軽自動車もご紹介します。
動画による解説はこちら↓↓
\超低金利1.99%で新車に乗れる!/

軽自動車のハイブリッドとは?

画像引用元:スズキ
最新モデルに多く搭載されているのは、マイルドハイブリッドと呼ばれるものです。
マイルドハイブリットとは、主な動力はガソリンでモーターが補助します。スズキのハイブリッドは、モーターによる最長で10秒間のクリープを実現しているシステムです。
一方で普通車で一般的なハイブリッドは、モーターだけで走行する機能があります。
また日産のノートなどのe-POWERは、エンジンで発電して、電力でモーターを駆動させる方式です。
マイルドハイブリッドは、発進や加速のときにエンジンをモーターでアシストします。
エンジンと比較してモーターはトルクがあるので、ガソリンの消費量が大きい低回転時などに効率よく加速します。
それだけでなく、減速時に発電機となってバッテリーへ電気を供給する役割もあるのが特徴です。
マイルドハイブリッドは、一般的なハイブリッド機構を比較するとモーターや機構がコンパクトで、部品点数が多くないというメリットがあります。
コンパクトな車体の軽自動車には、マイルドハイブリッドは導入しやすいというメリットがあり、室内を犠牲にしたくない車種にも導入されてきました。
最初に軽自動車のハイブリッドシステムとして登場したスズキの「Sエネチャージ」は、エンジンをアシストすることで、発電に必要なエネルギーを少なくしていました。
最大で30秒間エンジンをアシストするSエネチャージも設定されていたのが特徴です。
このように軽自動車に搭載されるマイルドハイブリッドは、コンパクトなモーターでガソリンエンジンをアシストします。
軽自動車のハイブリッドは2種類存在する
マイルドハイブリッド
マイルドハイブリッドは、ハイブリッドシステムでもコンパクトに仕上がっています。発進や加速の際に、モーターによるアシストがあります。
通常のハイブリッドシステムとの違いは、モーターのみで走行できるかどうかです。マイルドハイブリッドは、モーターはあくまでもアシストのみで電気自動車のようにモーターのみの走行はできません。
エネチャージ
エネチャージは、回生エネルギーでムダになっていた力によって発電します。モーターによって発電した電力で、車で使用される電装品を動かします。
通常はエンジンによって発電されている電力を、回生エネルギーによって得られた電力に置き換えることで燃費向上を図るシステムです。
ハイブリッド軽自動車のラインナップについて
ハイブリッド搭載の軽自動車は、メーカーによって異なっています。
スズキは、マイルドハイブリッドとエネチャージが搭載されているモデルがあります。マイルドハイブリッドは、発進や加速時にモーターによるアシストがあるので、力強く走行できるでしょう。エネチャージは、減速時の回転エネルギーを使って発電します。エンジンへの負担を軽減して、燃費も改善するシステムです。
日産のスマートシンプルハイブリッドは減速時のエネルギーで発電します。発電した電力でモーターの補助をしたり、加速時にトルクアシストが加わります。三菱の軽自動車にも、マイルドハイブリッドが搭載されたモデルも設定されているので、同じように低燃費を期待できるでしょう。
ホンダとダイハツは軽自動車にハイブリッドは設定されていません。しかしダイハツならミライースのようにハイブリッドを搭載しなくても、軽量化や高効率化を図ることで低燃費に走行できるモデルがあります。
ミライースならWLTCモードの燃料消費率は23.2~25.0km/L。ハイブリッド搭載モデルに迫る燃費となっています。ダイハツのエコ技術の「イーステクノロジー」などによって低燃費を実現しました。
ホンダの軽自動車には、ハイブリッドは搭載されていませんが、実用域において低燃費を追求しているので実燃費も期待できます。
なぜ軽自動車にハイブリッド車が少ないのか?
普通車では一般的になっているハイブリッド車ですが、軽自動車ではそれほど一般的ではないといえます。
普通車なら各メーカーともハイブリッドを積極的に採用しており、登録される普通車のハイブリッドの割合も高いです。
しかし軽自動車は、ハイブリッドが設定されているモデルは多くありません。
スズキの軽自動車には、マイルドハイブリッドが主力モデルに搭載されています。
マイルドハイブリッドが選択されるのには理由があり、主にコスト面と元来からの燃費のよさです。
通常のハイブリッドシステムを搭載すると、標準グレードから35万円程度価格が高くなります。軽自動車にハイブリッド分の価格を上乗せして計算すると、コンパクトカーが視野に入るほどの価格になってしまいます。
燃費がよくなるためとはいえ、35万円も高くなるなら、軽自動車の車体価格の安さというメリットが薄れてしまうでしょう。
また軽自動車には、ノーマルエンジンにも新しい技術が搭載されているので、燃料消費量が抑えられています。
たとえばダイハツのミライースなら、WLTCモードでも25.0km/Lを誇っています。スズキのアルトならWLTCモードで25.8km/Lです。
ハイブリッドが搭載されていないエンジンでも、これほど燃費が良いのでコストを上乗せしてまでハイブリッドシステムを搭載するメリットが薄いのです。
軽ハイブリッドのリセール
軽自動車のハイブリッドは、マイルドハイブリッドのみの展開となっているため、リセールに大きな違いはないといえます。
しかしハイブリッドが搭載されている車は、比較的年式が新しいため、リセールも期待できるでしょう。
メーカー別ラインナップ
メーカー別のハイブリッド搭載車は、以下の通りです。
おすすめのハイブリッドの軽自動車
おすすめのハイブリッドが搭載されている軽自動車を紹介していきましょう。
2021年1月現在は、軽自動車でハイブリッドを搭載しているのはスズキ、そして日産・三菱のモデルです。
スズキ スペーシア

スペーシアには、モーターでガソリンエンジンをアシストするマイルドハイブリッドが搭載されています。
スズキのハイブリッドシステムは、アイドリングストップからの再発進のときにモーターの力で再始動するので音や振動がほとんどないというメリットがあります。
通常のアイドリングストップでは、再発進際にセルモーターが回るきゅるきゅる音がしますが、スズキのハイブリッドシステムは音がしないのです。
モーターアシストがあるのもよいですが、再発進の音が気になるという方でも気になりませんね。
人気のスーパーハイト系の車ですので、全高も高く広々とした車内が魅力です。

画像引用元:スズキ
また荷室を広く使いたいときには、後部座席を倒すときに座面も連動して収納されるのが便利です。
荷室をフラットにして、大きな荷物を積載したい方にもぴったりのモデル。
ボディが軽量なので、低燃費を期待できるだけでなく、軽量高剛性の「ハーテクト」を採用しているので安全性も確保しています。
スペーシアに搭載されているぽわーユニットは、最高52PSの直列3気筒エンジンと、ISGとリチウムイオンバッテリーをを組み合わせたマイルドハイブリッドです。
どのグレードでもWLTCモードで20km/Lを超える燃費となっており、スーパーハイトワゴンとは思えないほどの低燃費性が魅力です。
e燃費のデータからも、実燃費で19.11km/Lを達成しているのも注目です。
WLTCモードは市街地走行など、日常の使い方に近い計測方法なので、広い車内と燃費を両立したい方にぴったりのモデルといえるでしょう。
- 新車:121~150万円
- 中古車:2019年~ 75.8~189.8万円
燃費をチェック
WLTCモード HYBRID G 22.2km/L
三菱 eKスペース

三菱のeKスペースは軽自動車でもトップクラスの1,400mmの室内高が特徴となっています。eKスペースは、他のモデルの人気の押されがちともいえますが、マイルドハイブリッドを搭載し、隠れた魅力を持っているといえます。
日産のプロパイロットの三菱版であるプロパイロットがほとんどのグレードでオプションで設定されているのが特徴。日産のルークスの場合には、ハイウェイスターのみ設定できますが、ekスペースならノーマル顔のモデルでも装着できます。
別の魅力として、ノーマルモデルでもターボエンジンが選択できる点。ターボエンジンが搭載されているモデルはカスタム系が多いことから、オラオラ顔のモデルが多かったのが特徴です。ノーマル顔でもターボエンジンが選択できるので、可愛らしい顔つきでも力強く走れます。

画像引用元:三菱
安全装備も充実しており、すべての席を保護する6つのエアバッグが全車に標準装備されています。万が一のときの安全性を高めているモデルです。カーテンエアバッグは、オプションや特定のグレードしか搭載されていない車種もありますが、標準装備なので安心です。
ekスペースに搭載されているのは、マイルドハイブリッドで2.7PSの小型のモーターとリチウムイオンバッテリーを搭載しています。コンパクトに搭載できるシステムですが、アイドリングストップ機能を合わせて低燃費を実現する機構です。カタログ燃費はeKスペースM 20.8km/Lで、実燃費はe燃費のデータで18.13km/Lとなっています。
ターボが搭載されているモデルでは、実燃費は低くなってしまいますが、カタログ燃費と実燃費の差が少なくなっているのは魅力です。
- 新車:139~181万円
- 中古車:2019年~ 78.5~189万円
燃費をチェック
WLTCモード eKスペース M 20.8km/L
スズキ ハスラー

軽クロスオーバーというジャンルの人気モデルとなったハスラーは、現行モデルで2代目になっています。ユーティリティーや快適性を増して、完成度の高い車となりました。現行のハスラーは先代モデルと同様に、丸形のヘッドライトと最低地上高の高さでSUVらしさをアピール。2代目になると、スクエア感が強調されて、タフ&ストロングなイメージへと変化しています。
搭載されているエンジンはR06D型でロングストロークエンジンになり、熱効率を向上させているエンジンです。先代モデルから出力面ではダウンしているのですが、街乗りで必要な回転域での力強さをキープしながらも燃費性能を向上させています。

画像引用元:スズキ
ハスラーに搭載されているハイブリッドは、スズキが「HYBRID」と呼んでいるものですが、モーター走行はしないタイプです。しかし高出力化されたISG(モーター機能付き発電機)とリチウムイオンバッテリーで燃費のよさを実現しているのが特徴。
カタログ燃費では、WLTCモードでHYBRID Gが25.0km/Lとなっています。e燃費のデータでも19.83km/Lを記録するなど、低燃費を実現していることが明らかです。
燃費が優れているだけでなく、安定した走行性能もハスラーの魅力となっています。軽量高剛性の新世代プラットフォームのハーテクトを採用しているだけでなく、構造用接着剤を使用して、接合を強化させています。
防音材や遮音材が配置されているので、静粛性も高くなっているのも特徴です。街中での低燃費であるだけでなく、アクティブに使いたい方におすすめですね。
- 新車:138~181万円
- 中古車:2019年~ 76~222.4万円
燃費をチェック
WLTCモード HYBRID G 25.0km/L
スズキ ワゴンR

軽自動車のハイトワゴンの中でも高い燃費性能を誇るのが、ワゴンR。スーパーハイトワゴンは使い勝手のよさが魅力となりますが、車高や重量があることから燃費も悪くなりがちです。
その点、ワゴンRのようなハイトワゴンの室内も十分に広いものとなっており、普段使いにぴったりです。室内の広さを活かして、充実したシートアレンジで荷物に合わせて調整できます。

画像引用元:スズキ
現行のワゴンRには、軽量高剛性のプラットフォームの「ハーテクト」を採用しています。軽量で強度の高い超高張力鋼板を使用して、安全性を高めながらも燃費に影響を及ぼす軽量化を実現しているのが特徴です。
マイルドハイブリッドは、ISG(モーター機能付き発電機)とリチウムイオンバッテリーを組み合わせて、減速時のエネルギーを回収します。ISGが高出力化されたことで、モーターのみでクリープ走行することも可能になりました。
WLTCモードでも燃費は、HYBRID FXで25.2km/Lです。実燃費でもe燃費のデータでは19.14km/Lを記録するなど、街乗りでも燃費がよいことが魅力です。
またワゴンRの特徴として、ハイブリッドが搭載されていない「FA」でも燃費がよいことがあります。ガソリンエンジンCVTモデルのWLTCモードで24.4km/Lと低燃費です。
予算が限られているなら、ハイブリッドが搭載されていないモデルも選択肢に入れられそうなほど燃費性能が優れています。
- 新車:121~150万円
- 中古車:2019年~ 49.8~169万円
燃費をチェック
WLTCモード HYBRID FX 25.2km/L

日産 デイズ

日産のデイズは、競合車種が複数あるハイトワゴンに分類されるモデル。デビュー当時は燃費がクラスで1位を獲得するほど、低燃費も重視している車です。
現行モデルは2019年にモデルチェンジをしており、軽自動車に初めてプロパイロットを搭載され注目されました。高速道路や渋滞時にステアリング操作をサポートするなど、ドライバーのストレスや疲労を軽減する機能が搭載されています。

画像引用元:日産
デイズには、「S」と「X」はハイブリッドレス仕様になっており、「ハイウェイスターX」にスマートシンプルハイブリッドが搭載されています。減速時のエネルギーで発電して、リチウムイオンバッテリーに充電して、アイドリングストップなどに利用する機能です。
燃費を高める機能として、車が運転状況を判断してアイドリングストップします。ブレーキを踏んで車速が13km/h以下になると、停車前にアイドリングが作動してガソリン消費を抑えます。
デイズでマイルドハイブリッドが搭載されているハイウェイスター Xは21.2km/Lという燃費です。またデイズのハイブリッドレス仕様でも、同様の21.2km/Lなので、非常に低燃費です。
- 新車:133~177万円
- 中古車:2019年~ 54.8~198万円
燃費をチェック
WLTCモード ハイウェイスター X 21.2km/L
燃費のよさなら低燃費モデルがおすすめ
燃費のよい軽自動車を探しているなら、マイルドハイブリッドが搭載されていないモデルも選択肢に含めることができます。
軽自動車であれば、マイルドハイブリッドが搭載されていなくても、低燃費のモデルがたくさんあるからです。
先進技術が搭載されて、NAエンジンでハイブリッドシステムがなくても、普通車のハイブリッドモデルに迫る低燃費な車もあります。
もちろんハイブリッドが搭載されていないということは、コストの面でもメリットがあります。
安く手に入れることができ、普段の燃料コストも安いのであれば、家計に嬉しいですね。
ガソリン車で低燃費なモデルの比較については、こちらの記事をご覧ください。

軽自動車のハイブリッド車を安く買う方法
軽自動車のハイブリッド車を安く買う方法をご紹介しましょう。
ズバリ、その方法とは未使用車を購入することです。
登録済(届出済)未使用車とは、初度登録されていて、一般の走行に供されていない車のこと。
新車と比較すると、納車が早く、価格も安いなどのメリットがあります。
またメーカー保証と同等の保証がついていることも多く、安心して車に乗ることができるのも魅力。
ワンオーナーではなくなるなどのデメリットもありますが、価格面でのメリットが大きいので、安く購入する方法としておすすめできます!
未使用車については、こちらの記事もご覧ください。


まとめ
ハイブリッドが搭載されている軽自動車なら、街乗りも燃費がよく燃料コストも抑えられます。
発進のときにモーターによるサポートがあるので、力強く走ることもできるので、新しい愛車の選択肢に含めてみることをおすすめします。
すべてのモデルに搭載されているわけではありませんが、軽自動車にハイブリッドが搭載されているものも多くなっているので好みのモデルを選択できるでしょう。
ぜひ本記事を参考に、燃費のよいハイブリッド搭載の軽自動車を選んでみてください。

