フィットとスイフトは共に20年を超える長い歴史を持つ人気の車種です。コンパクトカーのジャンルでは、しばしば競合する両車ですが、実際にはどんな点が異なるのでしょうか?
この記事では、それぞれの車種の特長、性能の差異、さらに新車と中古車の市場価格の違いについて詳しく解説します。徹底的に比較するので、フィットとスイフトのどちらがあなたにとって最適な選択かが明確になるでしょう。


スイフトとフィットの基本を知る
スイフトの概要

画像引用元:スイフト|スズキ
スズキのスイフトは、世界中で愛されるBセグメントのコンパクトカーです。2004年に初めて登場してから、約900万台も売れている人気車種です。
最新のスイフトは、日本で5代目、海外では4代目のモデルとして、7年ぶりの大幅なモデルチェンジを遂げました。これまでのファンを大切にしつつ、さらに多くの人に魅力を伝えるために、車のあらゆる部分が新しくなりました。
新しいスイフトは、活動的で軽快なイメージを持ち、「日常の移動を楽しみに変える」というコンセプトで開発された洗練されたコンパクトカーです。
キープコンセプトながらぱっと見て印象に残るデザインが魅力です。
フィットの概要

画像引用元:ホンダ
2020年2月に登場した新型フィットは、2013年に発売された3代目モデルの後継で、その登場により再び人気車種の仲間入りを果たしました。以前は人気が落ち込んでいたものの、4代目となるこの新型フィットは新車販売ランキングでも上位に躍り出るなど、見事に人気を取り戻しました。
フィットの歴史は2001年に始まり、初代モデルから車の構造を効率化して、最小限の機械スペースで最大限の車内空間を確保するという設計コンセプトで開発されてきました。このコンセプトはモデルチェンジを経ても受け継がれており、新型フィットはこの伝統を守りつつ、さらに進化を遂げたモデルです。
新型フィットは、従来の広々とした車内と使い勝手の良さを保持しながら、視界、座り心地、乗り心地、使い心地の4つの「心地よさ」に特にこだわって設計されています。また、5種類のボディタイプから選べるほか、ガソリンエンジンのみならず、2つのモーターを組み合わせたハイブリッドモデル「e:HEV」も選べるので、多様なニーズに応えられる車となっています。
スイフトとフィット|エクステリア
スイフト

画像引用元:スイフト|スズキ
スズキの新型スイフトでは、エクステリアデザインが大きく変わりました。スズキは「従来のスイフトの枠を超えた、個性的で走る楽しさを感じさせるスタイル」を目指しました。車のワイドな印象や低い重心はそのままに、車体を一周するショルダーラインなどを加えて、より先進的で洗練されたデザインに生まれ変わりました。
特に目を引くのはフロントマスクの大胆な変更です。L字型のLEDポジションランプや上質なピアノブラック調のグリルを採用して、高級感を際立たせています。輸入車のようなスタイルです。

画像引用元:スイフト|スズキ
サイドビューでは、ブラックアウトされたピラーが軽やかな印象を与え、以前Cピラーにあったリアドアのハンドルが、他の一般的な車と同様にドアパネルへと移動しました。
ボディーカラーは全部で9種類あり、新色にはスポーツウェアからインスピレーションを得た「クールイエローメタリック」や、3層コート塗装の「フロンティアブルーメタリック」があります。さらに、ブルーやレッドにはブラックのルーフ、イエローやホワイトにはガンメタリックのルーフというツートンカラーも選べます。
フィット

画像引用元:フィットRS|Honda公式サイト
新型フィットの外観は、愛らしさと近未来的な要素が融合したデザインです。市場に多い力強いフロントフェイスとは一線を画し、曲線を多用した柔らかなスタイルが特徴です。
この柔らかい印象は、デザインのモチーフに「柴犬」を採用したことから来ています。柴犬の親しみやすく賢い性格をデザインに反映させ、新型フィットはその結果として生まれました。

画像引用元:ホンダ
前モデルのフィットは、細長いヘッドランプでスポーティーな印象を与えていました。それは、コンパクトカーでありながらも、洗練されたスタイリッシュな外観が特徴でした。新型では、より愛らしい表情へと大きく変わりました。
ハイブリッドにはe:HEVを採用して、低燃費にも走行できるモデルです。
スイフトとフィット|インテリア
スイフト

画像引用元:スイフト|スズキ
インテリアのデザインでは、ドライバーを中心に考えた造形が目を引きます。ダッシュボードとドアトリムは立体的で、ドライバーを包み込むような形状です。操作性を重視して、ディスプレイオーディオや空調のコントローラーを含むセンターコンソールは運転席に向かって8度傾斜して設置されています。これは以前のモデルの5度傾斜から改善されたものです。
内装の質感にも注目しており、ダッシュボードやドアトリムには三角形の立体的な3Dテクスチャーが採用されています。シートにも同様に立体的な三角形のデザインが施されており、フロントのヘッドレストは従来より10mm厚みが増しています。

画像引用元:スイフト|スズキ
シートの色は、エントリーモデルの「XG」はブラック、より上位の「ハイブリッドMZ」と「ハイブリッドMX」は、メランジグレーとブラックのツートーンカラーです。
計器類のデザインも特徴的で、速度計とエンジン回転計の2眼式のメーターがあり、中央にはフルカラーのマルチインフォメーションディスプレイが装備されています。全体的にはスポーティーで非対称のデザインがインテリア全体の特徴として挙げられます。
フィット

画像引用元:フィットRS|Honda公式サイト
新型フィットの内装は、「アイランドキッチン」というコンセプトでデザインされています。これは、先代のフィットがスポーティーなデザインを採用していたのに対し、新型では日常生活での使いやすさや快適性を重視したデザインに戻したということです。新型フィットは、毎日の使用を考慮して、居心地の良さと実用性を優先して設計されています。

画像引用元:ホンダ
新型フィットのインテリアでは、視界を広くするためにピラーを細くし、フラットなインストルメントパネルを採用しています。これにより、広い視界が確保され、運転中も明るく開放的な空間を楽しむことができます。インテリアデザインは家族全員が使いやすいコンパクトカーとして、魅力的で実用的なものになっています。
さらに、新型フィットには5種類のボディタイプがあり、それぞれのボディタイプに応じてインテリアスタイルも異なっているため、様々な好みやニーズに合わせて選ぶことができます。

スイフトとフィット|サイズ
スズキのスイフトとホンダのフィットはどちらも人気の高いコンパクトカーですが、サイズ面でいくつかの違いがあります。
項目 | スイフト | フィット |
全長 | 3,860mm | 3,955-4,080mm |
全幅 | 1,695mm | 1,695mm |
全高 | 1,500mm (4WD: 1,525mm) | 1,515-1,565mm |
ホイールベース | 2,450mm | 2,530mm |
荷室容量(VDA方式) | 265L | 330L |
- 全長: スイフトは3,860mm、フィットは3,955-4,080mmで、フィットの方が約115mm長めです。
- 全幅: どちらの車も全幅は1,695mmで同じです。
- 全高: スイフトは1,500mm(4WDモデルは1,525mm)、フィットは1,515-1,565mmで、フィットの方が少し高いです。
- ホイールベース: スイフトは2,450mm、フィットはそれより80mm長い2,530mmです。
サイズの違いを考慮し、自分のニーズに合った車を選ぶことが大切です。
なおフィットのクロスターのみ、3ナンバーサイズになっているので、スイフトとのサイズ違いがあります。
荷室サイズは、スイフトは265L、フィットは330Lという荷室容量になっています。
スイフトとフィット|安全装備
スイフト

画像引用元:スイフト|スズキ
スズキのスイフトは、コンパクトカーながら「走る楽しさ」に特化しており、その性能は欧州でも高く評価されています。でも、スリリングな走りを楽しむためには、安全性も非常に重要です。
スイフトは、事故を未然に防ぐための先進的な「スズキ セーフティ サポート」システムを全モデルに標準装備しています(ただし、一部グレードではこの機能が省かれている場合もあります)。このシステムには、前方の歩行者や車を検出して衝突のリスクを減らす「デュアルセンサーブレーキサポート」を含め、ドライバーや乗員の安全を守るさまざまな技術が含まれています。
さらに、ドライバーの状態を監視するシステムも初めて採用されるなど、安全装備が充実しています。これにより、スイフトはただ走るだけでなく、日常生活での使い勝手も楽しめる車へと進化しました。
フィット

画像引用元:ホンダ
ホンダの最新型フィットは、2020年2月にデビューし、安全運転を強化する「Honda SENSING」システムを全車種に標準で搭載しています。このシステムは、先代のモデルからさらに機能が増強され、安全性の向上が図られています。
新たに導入されたフロントワイドビューカメラは、広範囲にわたって側方の状況を捉えることができ、自転車や夜間に歩く人々も検知する能力を備えています。
また、前後のソナーセンサーを含む3つの検知システムが車両の周囲の安全を監視し、安全運転をサポートする新機能を採用しています。これにより、フィットは運転者に高度な安全性能を提供します。
スイフトとフィット|パワーユニット
スイフト

画像引用元:スイフト|スズキ
新しいパワーユニットには、新開発された1.2リッターの直列3気筒自然吸気エンジン「Z12E」が採用されています。このエンジンは、最高出力82PS(60kW)、最大トルク108N・mと控えめですが、使いやすいトルク特性と環境に優しい低エミッションを実現しています。また、このエンジンには改良されたトルクコンバーターを含むCVT(無段変速機)が組み合わされており、約1.9kgの軽量化によって走りの効率も向上しています。
上位グレードには、CVT車、5MT(5速マニュアル)車を問わず、マイルドハイブリッドシステムも搭載されており、前輪駆動(FF)車では23.4~25.4km/リットル、四輪駆動(4WD)車では22.0~22.7km/リットルという優れた燃費性能を実現しています(WLTCモード)。
日本仕様の5MT車にマイルドハイブリッドが組み合わされるのは今回が初めてです。走りを求める方にとって嬉しい選択肢となりました。
フィット

画像引用元:フィット|Honda公式サイト
新型フィットは、ガソリンエンジンとハイブリッドエンジンの2つのパワートレインから選べますが、特に注目されているのが進化したハイブリッドモデルです。
このハイブリッドモデルには「e:HEV」と呼ばれる2モーターのシステムが搭載されており、普段の走行では主にモーターによる駆動が行われます。EVモードでは、バッテリーの電力のみで動くため、モーターだけで静かに走行します。
ハイブリッドドライブモードでは、エンジンが発電を行い、その電力でモーターを動かして走ります。高速での走行時はエンジンドライブモードに切り替わり、エンジンが直接車輪を駆動させてパワフルに走ります。
ハイブリッドモデルのモーターは、先代モデルの30PSから大幅にパワーアップして123PSを発揮し、最大トルクも25.8kgf-mと強力です。この強力なモーターのおかげで、加速がスムーズで力強く、快適な走りを楽しめます。
一方、ガソリンモデルには1.3Lの直列4気筒エンジンが搭載されており、このエンジンも軽快な走りを提供します。
スイフトとフィット|価格
スイフト
2024年モデルのスズキのスイフトの新車価格は、グレードによって以下のようになっています。
モデル | 価格 |
XG | 1,727,000円 |
XG 4WD | 1,892,000円 |
HYBRID MX | 1,922,800円 |
HYBRID MX (MT) | 1,922,800円 |
HYBRID MX 4WD | 2,087,800円 |
HYBRID MZ | 2,167,000円 |
HYBRID MZ 4WD | 2,332,000円 |
フィット
フィットのグレード別の価格は以下の通りです。
モデル | 価格 |
BASIC(ガソリン車) | 1,592,800円 |
HOME(ガソリン車) | 1,826,000円 |
RS(ガソリン車) | 1,959,100円 |
CROSSTAR(ガソリン車) | 2,072,400円 |
LUXE(ガソリン車) | 2,149,400円 |
BASIC(ハイブリッド車) | 1,997,600円 |
HOME(ハイブリッド車) | 2,175,800円 |
RS(ハイブリッド車) | 2,346,300円 |
CROSSTAR(ハイブリッド車) | 2,422,200円 |
LUXE(ハイブリッド車) | 2,499,200円 |

スイフトとフィット|走行性能
スズキのスイフトとホンダのフィットは、どちらも魅力的なコンパクトカーですが、その走行性能と特徴には顕著な違いがあります。

画像引用元:スズキ|カタログ
スズキのスイフトは、1.2Lの3気筒エンジンを搭載し、82馬力の最高出力と108Nmの最大トルクを提供します。この車は、低速からでも滑らかに力を出し、特に市街地での運転において軽快な動きを見せます。また、ハイブリッドモデルでは、優れた燃費性能を誇り、24.5km/Lを実現しています。
スイフトは、素早い反応のトランスミッションと、安定した操縦性と快適な乗り心地を提供するサスペンションを装備しており、日常の使い勝手の良さを重視した設計となっています。

画像引用元:ホンダ
一方、ホンダのフィットは、ガソリン1.5Lの4気筒エンジンを搭載し、118馬力の最高出力と142Nmの最大トルクを発揮します。特にハイブリッドモデルは、モーターの最高出力が90kWに達し、低速域から素早く加速することが可能です。フィットの燃費性能も非常に高く、ハイブリッドモデルではグレードにより30.2km/Lを達成しています。
フィットは、電動パワーを活用したスムーズな加速と、カーブでも楽しめる運転の一体感、しなやかな足回りを特徴としており、よりパワフルで効率的な走行を楽しめます。
結局どっちがおすすめ?
スイフトとフィットは、両方とも人気のある小型車ですが、それぞれに特徴があります。以下に主な比較点を挙げて、どちらがおすすめかを考えてみましょう。
デザイン:スポーティなスイフト、シンプルなフィット
スイフト: スポーティーでダイナミックな外観が特徴です。内装もモダンで、若い世代に人気があります。
フィット: 実用性を重視したシンプルで清潔感のあるデザイン。内装も使いやすさに配慮されています。
走行性能:ハンドリングならスイフト、燃費ならフィット
スイフト: 軽量でハンドリングが良く、都市部での運転に適しています。スポーツモデルなどパワフルなオプションもあります。
フィット: 燃費効率が良く、静かでスムーズな乗り心地。ハイブリッドモデルも選択でき、長距離運転にも適しています。
実用性:コンパクトでも十分なスイフト、広さはフィット
スイフト: コンパクトながらも必要十分な収納スペースを提供。小回りが利き、狭い道でも扱いやすいです。
フィット: チップアップシートなどの工夫により、非常に柔軟な収納スペースを実現。小さなボディからは想像もつかないほどの広々とした室内が魅力です。
価格:フィットの方が低価格で購入できる
両車ともに似た価格帯で競合していますが、オプションやグレードによって異なります。フィットの方が高機能なモデルほど価格が高くなる傾向があります。
ガソリンモデルならフィットの方が低価格なグレードが設定されているので、購入しやすいでしょう。
お得に車を購入する方法
お得に車を購入するには、未使用車や低金利プランの利用がおすすめです。
未使用車
未使用車とは登録済(届出済)未使用車とは初度登録されていて一般の運行に供されていない車のことです。
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